2017年08月05日

靴のにおい

顧客からフィッティングの前に、「足がにおってすみません」とよく言われることがある。

足のにおいなのか? 靴のにおいなのか? また混合しているのか? いつも混乱してしまうことがあるが、足のにおいではあまりにも現実すぎで、話が違う方向にいきそうである。
一般的には靴のにおいとしたほうが耳ざわりが良いような気がする。 しかしいずれにしても顧客の前(フィッテング中)では「におい」という言葉をこちらから出すことはない。 サービス業の宿命かもしれない。

実際に靴の「におい」はどの程度感じている?  
毎日使用している割合に、フィッティング時のにおいは意外と少ないようである。 においをかぐほうの感覚による個人差が大きいようである。  そのためかシューフィッター間で議論になることはめったにない。  今まできついにおいに接したことが数回(数人)ある。 そのにおいを言葉で表現するのはむずかしいが、汗とほこりと接着剤が入り混じった中で腐ったような、ときには酸っぱいようなにおいもある。 
また体から放出?されたと思われる苦味のようなものが混在したもの。瞬時に鼻をつまんでしまうようなにおい。 しかし顧客の前で鼻に手をやることはない。 

においが感じるのは靴を脱いだ時のわずかな瞬間である。 
シューフィッター自身でにおいを感じやすくするには、健康であることが第一、そしてフィッティング時にできるだけ足もとに近い姿勢で靴を脱がせてあげることである。 靴から足が抜けた一瞬、空気が動いたときがチャンスである。 その瞬間を外すとにおいは急激に少なくなるようだ。
昔、通勤電車内で暖房が入った直後に、においがしたものですが同じようなことです。

臭いのきつい人を私なりにさぐってみると、
視点が定まらず落ち着きがなく、精神的にダメージを受けている人に多いようである。  余りにも強いにおいに「どんなお仕事をされてますか?」と伺ったことがある。 その方は大きな船の船底でエンジンの管理をしていた。 常に安全靴を履くことを強要され毎日とても辛いと語ってくれた。
 
温熱性発汗と共に足裏は精神性発汗が強く、その汗はべとつき、かなり「くどい」という言い回しが適当であると教授いただいたことがある。

靴を脱いだ後にかならず足を洗ってほしい、そして健康に留意されることをアドバイスとして付け加えるが、汗に関する話はその一点だけである。 以下のアドバイスは、その次である。 
通気性の良い靴選びや靴の乾燥、会社でソックスの履き替え、抗菌スプレーなどです。

シューフィッターは、においの目利きができることが欠かせないようだ。
シューフィッター【大木 金次】
posted by シューフィッター at 00:00| Comment(0) | 足と靴の環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月01日

悪魔のトリセツNo.77 パンプスのサイズを迷う理由

靴の中でも、パンプスは、特にフィッティングの精度が求められます。

人の身体は、本来なら靴など無くても歩けるようにできています。
しかし、靴を着けることで、足の裏や爪先などを、怪我や、感染症から守ることができる上に、ファッションの表現としても使って来ました。
ただし、ファッションと機能性は、相反することがあります。一部の機能を制限することで、ファッションを引き立てることにも使われて来たのです。

日本の靴を脱ぐライフスタイルにとって、爪先が伸び伸び自由にできる感覚はとても重要です。しかし、靴は爪先をまとめることで、操作性を上げている場合があります。爪先を閉じて趾の付近を使って足に靴を留めるパンプスは、日本の身体の感覚にとって逆境です。

パンプスのサイズを足に合わせているはずなのに、爪先付近がきつい。しかし、踵はうまく靴にはまっている。サイズを上げると爪先は楽になるけれど、踵が脱げて歩きにくい…サイズを迷うのは、そんなときではありませんか?

そのときは、歩きやすさを重視して、踵が脱げにくいサイズを選ぶべきなのですが、その前に、その靴の使い道は間違っていませんか?
パンプスは、 爪先を美しく整える事と引き換えに、リラックスする事を捨てています。
リラックスしたいなら、そのときはパンプスを履くべきではありません。

お店で見つけた素敵なデザインのパンプス、履きこなしたいですね。
そのためには、踵が脱げないサイズを選び、そのパンプスをゆっくり時間を掛けて足に馴染ませる努力が必要です。
足だけではありません。その靴のヒールの高さに合わせて姿勢を美しく保持するための体力作りも必要です。

さて、サイズを迷う理由のひとつは、パンプスにすべてを求めようとすることではありませんか?パンプスには、その目的と使い道があると、このブログで何度か述べて来ました。さらに、使う側の体力と工夫も必要です。

西洋のライフスタイルや被服に合わせて生み出された靴の工夫なのに、その活用の方法が日本には伝わっていません。

私たちは、全く違う生活スタイルの道具を使っているということに、あまりにも無頓着でした。足と靴の悩みは、ここにあると考えています。
これからも、日本の文化に合わせた靴の使い方を探り、お伝えしていこうと思います。

上級シューフィッター 永田聖子
posted by kemix4 at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月28日

シューフィッターに頼めば歩くことがもっと楽しくなる

先日シューフィッターの本が発売されました。

「シューフィッターに頼めば歩くことがもっと楽しくなる」
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(書店で買えます。アマゾンでも買えるようです。また「足と靴と健康協議会」でも販売しています。ホームページからご注文下さい)

紳士靴、婦人靴、子供靴、シニア靴、ウオーキングシューズ、についてそれぞれの上級シューフィッターがフィッティングを語る内容です。ちなみに僕が婦人靴編を担当しています。

消費者のための本ですので、内容は基本的なのことばかりですが各シューフィッターの靴選びに関しての考えが分かるのがとても面白いです。
単なるフィッテイングの本というよりも、シューフィッターがどのような考えでフィッティングをしているのかがよくわかる内容になっています。シューフィッターに関心がある方はぜひお読みください。
一冊あれば家族全員の靴選びがわかるのでお得ですよ(^^ゞ

  上級シューフィッター  林 美樹
posted by ミッキー at 00:00| Comment(0) | 靴と足 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする