季節の衣替えに靴も入れ替えていた時の事。
いつもちゃんとお手入れをして靴をしまうのですが、
サンダルの底を見ると・・・・・・
こんな感じで底が割れていました。
気に入っているもう一つのサンダルもこのように
これも本底が割れていました。
これは本底の劣化と言ってよくタイヤが劣化したり、
ゴム製のものが年月が経つと劣化して切れやすかったり。
こうなると本底を取り替えるか、靴を処分する事になります。
この2足はだいぶ古いサンダルなので今回は処分する事になりました。
劣化は本底の素材によって状況は変わります。
サンダル以外にも靴でも起こる事。
気に入った靴だからとあまり履かずにおいていると
ポリウレタン底などは逆効果で本底が割れたり、
革底は履きすぎてお手入れをしないと
足の力がかかっている部分がひび割れたり、穴があいたりします。
靴の保管方法でも底が割れやすくなったりする事もあります。
靴の保管する時には必ず風通しの良い場所で
靴をちゃんと乾燥させ、お手入れしてなおす事。
靴を履く前には必ず靴の底も確認しましょう。
靴のお手入れ、修理をする事で劣化は防げます。
靴を大切にする事で「快適」に靴が履けますね。
シューフィッター&フスフレーガー 藤井 恵
2012年11月20日
2012年12月20日
靴底の劣化について
先日すごく恥ずかしい思いをしました。
と言うのは・・・・
私は専門学校で「シューズ研究」の短期間講師をしています。
先日「靴のサイズと足の計測」の授業がありました。
靴のサイズについてお話をした後生徒の足を1人1人
フットプリントを採り、その後2人ペアで足のサイズを測ってもらいました。
フットプリントを採ると足の形状や体重のかかり方などがよくわかります。
その後今履いている靴と、自分の足を見比べてもらいました。
もちろん私も自分の足に靴を合わせて説明をした時の事
よく見ると私の靴底前足部の端がはがれていました。
生徒にはわからなかったみたいですが、私はすごく恥ずかしかったんです。
授業の後も別の仕事で1日その靴を履かないといけなかったので
次の仕事に行く途中に靴の修理屋さん「ミスターミニット」さんで
応急処置をして頂きました。
靴の本体部分(アッパー)と押渕(コバ)部分、本底の圧着(接着)が
劣化してはがれてしまったのです。
(この写真は押渕、本底は接着した後で本体と底を接着するために
接着剤を乾燥させています。)
20分ぐらいしか時間がなかったので急遽この修理でなんとか出来ましたが、
修理して頂いた方に「これはまた外れる可能性が強いからマッケイ縫いに
してもらうといいですよ」と言われました。
この靴を履いた時に接客でしゃがむ事が多いため次の日に
マッケイ縫いの修理に出しました。
(マッケイ縫いに関しては次回また詳しく説明します)
靴の本体(アッパー)、押渕(コバ)、本底を縫い合わせます。
靴の中から見ると写真のようにステッチが見えます。
この製法は履き込むと足に馴染むのが利点ですが、
逆にステッチが本底に入るので雨などの時は水が
入りやすくなります。
修理前はこの写真のようになっていました。
修理後は
本底にゴムを貼って頂き、ステッチ部分から水が入らないように
加工してもらいました。
これならもう外れる心配がなく安心して履けます。
今回の原因ですが、
この靴は昨年購入してよく履いていますが、
秋冬しか履いていない事もあり接着剤の劣化が原因。
仕事で使っているのでその部分が弱くなったのが原因です。
初めから縫いの製法だと問題ないのですが、
「セメント製法」が主流の現在の靴には
このような底材のはがれがある事もあります。
前回のサンダル同様季節ものの靴は履く時には
ちゃんとチェックが必要だとしみじみ感じました。
次回からは靴の製法をご説明していきます。
お楽しみに!!
シューフィッター&フスフレーガー 藤井 恵
と言うのは・・・・
私は専門学校で「シューズ研究」の短期間講師をしています。
先日「靴のサイズと足の計測」の授業がありました。
靴のサイズについてお話をした後生徒の足を1人1人
フットプリントを採り、その後2人ペアで足のサイズを測ってもらいました。
フットプリントを採ると足の形状や体重のかかり方などがよくわかります。
その後今履いている靴と、自分の足を見比べてもらいました。
もちろん私も自分の足に靴を合わせて説明をした時の事
よく見ると私の靴底前足部の端がはがれていました。
生徒にはわからなかったみたいですが、私はすごく恥ずかしかったんです。
授業の後も別の仕事で1日その靴を履かないといけなかったので
次の仕事に行く途中に靴の修理屋さん「ミスターミニット」さんで
応急処置をして頂きました。
靴の本体部分(アッパー)と押渕(コバ)部分、本底の圧着(接着)が
劣化してはがれてしまったのです。
(この写真は押渕、本底は接着した後で本体と底を接着するために
接着剤を乾燥させています。)
20分ぐらいしか時間がなかったので急遽この修理でなんとか出来ましたが、
修理して頂いた方に「これはまた外れる可能性が強いからマッケイ縫いに
してもらうといいですよ」と言われました。
この靴を履いた時に接客でしゃがむ事が多いため次の日に
マッケイ縫いの修理に出しました。
(マッケイ縫いに関しては次回また詳しく説明します)
靴の本体(アッパー)、押渕(コバ)、本底を縫い合わせます。
靴の中から見ると写真のようにステッチが見えます。
この製法は履き込むと足に馴染むのが利点ですが、
逆にステッチが本底に入るので雨などの時は水が
入りやすくなります。
修理前はこの写真のようになっていました。
修理後は
本底にゴムを貼って頂き、ステッチ部分から水が入らないように
加工してもらいました。
これならもう外れる心配がなく安心して履けます。
今回の原因ですが、
この靴は昨年購入してよく履いていますが、
秋冬しか履いていない事もあり接着剤の劣化が原因。
仕事で使っているのでその部分が弱くなったのが原因です。
初めから縫いの製法だと問題ないのですが、
「セメント製法」が主流の現在の靴には
このような底材のはがれがある事もあります。
前回のサンダル同様季節ものの靴は履く時には
ちゃんとチェックが必要だとしみじみ感じました。
次回からは靴の製法をご説明していきます。
お楽しみに!!
シューフィッター&フスフレーガー 藤井 恵
2013年01月20日
マッケイ製法
20日担当の藤井です。
今年も「靴と足」について語っていきますので
よろしくお願いいたします。
昨年授業中に見つけた接着部分のはずれ。
修理屋さん(ミスターミニット)さんで修理をしていただき
今は快適に履いております。
修理方法は「マッケイ縫い」
(この図は「足と靴と健康協議会」シューフィッタープライマリーコース
教科書の図を使用しております。)
この図のように靴のアッパー(本体)と中底・本底を
縫い合わせる製法です。
1860年代からアメリカ、イギリスに広がり
日本には1897年頃に導入された製法です。
特徴は
1: 製法が簡単で軽量
2: 上品な形でソフトな足入れ
3: 靴の本体・中底・本底が一体になっているので
履きこむと靴のかえり(曲がり)がよい
ただし、本底まで縫っているため雨などの時に水が入りやすい
欠点がありますが、縫いの部分(前足部)に薄いゴム底を張ると
改善できます。
(ただ少し重くなったり、履き心地が変わることがあります。)
モカシンタイプの靴、子供靴、ドライビングシューズなどに
この製法が使われていることが多くあります。
見かけたら一度履き心地を試してみてくださいね。
シューフィッター&フスフレーガー 藤井 恵
今年も「靴と足」について語っていきますので
よろしくお願いいたします。
昨年授業中に見つけた接着部分のはずれ。
修理屋さん(ミスターミニット)さんで修理をしていただき
今は快適に履いております。
修理方法は「マッケイ縫い」
(この図は「足と靴と健康協議会」シューフィッタープライマリーコース
教科書の図を使用しております。)
この図のように靴のアッパー(本体)と中底・本底を
縫い合わせる製法です。
1860年代からアメリカ、イギリスに広がり
日本には1897年頃に導入された製法です。
特徴は
1: 製法が簡単で軽量
2: 上品な形でソフトな足入れ
3: 靴の本体・中底・本底が一体になっているので
履きこむと靴のかえり(曲がり)がよい
ただし、本底まで縫っているため雨などの時に水が入りやすい
欠点がありますが、縫いの部分(前足部)に薄いゴム底を張ると
改善できます。
(ただ少し重くなったり、履き心地が変わることがあります。)
モカシンタイプの靴、子供靴、ドライビングシューズなどに
この製法が使われていることが多くあります。
見かけたら一度履き心地を試してみてくださいね。
シューフィッター&フスフレーガー 藤井 恵