
さるコーヒーショップでの光景ですが、サンダルの先からつま先のすべてが出でいる写真、このような例は珍しいものではありません。 この人は体格が大きく185センチほどの長身ですが、後足部を見ると踵からサンダルが相当はみ出ていた(写真では見えにくく恐縮です) 靴ならばつま先の余裕がまったくなく、腰まわりが大きすぎるというところでしょう。しかしサンダルにはトウ先がないため何の不都合もない。 しかも五本の趾(ゆび)の腹すべてが路面に接地する。 気持ち良さそうにも見えるが? このようなサンダル履きを見ていると、昔々の足半草履(あしなかぞうり)を思い出した(写真は東京都立皮革技術センター台東支所所蔵) 足半というほど、土踏まずの部分にだけ草履があたる。つまり足で保護するところは土踏まずだけでいいとするものでしかも闊達な動きができる。 我々の足は地面(土)に接することで活力が出てくるのかもしれない。 今草履の時代ではないが、いろいろなはきものをつけ歩くことで思いもかけない発見がある。 掴むことが苦手になった足趾に息吹を与えるような発想は決して無駄ではないでしょう。
シューフィッター【 大木 金次 ( ooki kinji )】