2012年09月15日

ご来店の前に電話を頂くお客様

「今度の〇曜日は出勤ですか?」と必ずご来店の前に電話を頂くお客様がいる。 そのような一瞬はとてもうれしいものです。 たまたま不在の折には電話に出た販売員は当月の休みをすべて伝えてくれ、お客様からいつも感謝されることがある。 電話に出た販売員の応対に感謝されることはさらにうれしい。 そのようなときお客様は来店された際に、「大事にされているね、いい売り場だね」と話をしてくれるときもある。 そのような一言に、さらに何倍もうれしくなるのは不思議なことです。

お客様はご自身の予定より、こちらの予定を優先してスケジュールを組んでくれるのである。 しかもそのようなことは十数年も続いている。 その間数名のお客様は海外や東京、四国、九州などへの転勤もあった。  その都度今どちらから電話ですか?と伺うことは常のこと。 また不思議なことにご来店の時間は常に同じで30 分と変わらない。 中には必ず三日前に電話を頂くお客様もいる。  またかならず閉店の30 分まえに来店されるお客様もいる。 お客様の行動は人それぞれで実にユニークである。

遠方から電話を頂いたときはたまらなく感激をすることが多い。 電話に出た瞬間、声の響きで〇〇様ですか ? とつい呼んでしまうが、いつもよく判るねと言い返されるが、声は何年経っても変わらないものである。 
来店される当日はお客様と会うことが楽しみで一日が快適になる。
お客様が要望されると思われる靴を4〜5 足あらかじめテーブルワゴンに乗せてお待ちするのです。 〇〇様がご来店されましたと聞くと、すぐにそのワゴンをストックヤードから押しながら出庫する。そのときのお客様はことのほか大変な笑顔で迎えてくれるのです。 何度来店されても足の計測と触診は欠かせない。 計測中に出るお客様の日常の話を聴きたのです。
シューフィッター 【大木 金次】
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2012年10月10日

「シューフィッターを知って頂く大切さ」

今月の婦人雑誌にシューフィッターの方の記事が掲載されていました。
ペ―ジを捲っているとチラッと見えて、時間がなくゆっくりは読めなかったのですが嬉しい気分です。
「FHA認定上級シューフィッター」の方が靴合わせをしている写真が載っていました。
少しずつ認知されているのですね。
 ほんとに少しづつで、全く知らない方も多いです。
是非、知って頂いて足を大切にし、靴を選ぶ時はご相談して頂きたいものです。

 私の店では、予約優先の販売形式を取っています。
「なぜ、予約にしているか?」をご説明する事には時間が掛かります。
予約せずに来店される方もやっぱりいらして、その都度ご説明します。
 先日、来店されて4年は経つであろう女性のお客様がようやく「予約制」にしている理由を理解してくださいました。
今までは、痛いところがなかったのですが、最近、膝の痛みが出始めてその為に靴選びに時間を掛ける事になりました。
また、修正や調整もしましたので余計に時間が掛かりました。
時間は掛かりましたが、靴を替えて調整をして以前より足や膝が楽になりました。
その為の準備時間や他のお客様とご一緒では中々出来ない事が分かって頂けました。

足の計測をする、靴を探す、選ぶ、歩行姿を見るetc・・・
そのような事に時間も使います。
また、その方のライフスタイルに足のトラブルの原因が潜んでいる場合もありますので、生活状態のお話しも致します。
お客様からすると「言いたくないお話し」や「関係ない話」もあるかもしれないのです。
趣味の時間が長過ぎて、家族によく思われていない時はその時間に履いている靴のお話しなどはタブーになってしまいます。
ダンスなどもその一つで、パンプスを履く事で足が痛くなることが多々あります。
「痛い」と言えば、「やめた方がいいよ」と言われる。
止めるのは嫌なので、「痛い」と言わなかったり、「違う靴で痛くなる」とお話しして下さったりという事もあります。
好きな事をしながら、足も元気になるように工夫をしていく事をお伝えします。
運動する事や靴紐も普段からしっかり締める事など、当たり前の事ですが再確認する事になります。
只々、我慢は楽しくないです。
楽しい時間の為に努力して頂くことをお願いしています。
足と靴を通じて心が通うと、靴選びも楽しい時間になるようです。
最初から「シューフィッター」がいる店だからと来店して頂いているお客様は最初からお話をして下さったり、こちらの話もよく聞いてくださいますね。
「シューフィッター」を知って頂けるようにしていきたいです。
情報発信、情報収集、工夫を続けていきたいと思います。

池川成子



2012年10月25日

ひときわの感激・・・シューフィッティング中のお客様から〜

靴選びに入る前に足の計測や触診をしていると、来店した方はいろいろな話をしてくれるが、中には「靴の販売は何年ぐらいやっているの?」と聞かれることは非常に多い。 また「いいお仕事ですね」と言われたこともある。 
ところがシューフィッティングをごらんになり「一度靴の講演をして頂けませんか?」と切り出したお客様がいた。 よく伺うと、その方は社会福祉協議会の役員をしているお客様でしたが、そのようなことが二度あったのです。  二人目の方はケアセンターを運営されている方でした。 

どうして私のような靴の販売員に講演などというむずかしい話を依頼されるのでか? と聞いたところ、靴を履かせる手つきに何ともいえない優しさを感じたという。 不思議なことに二人目の方も同じ理由でしたが、足や靴に対して知らないことが余りにも多いことに気がつきましたとも言われた。 「シューフィッターという仕事が世の中にあるんですね!」と感激をしていました。

その後社会福祉協議会に講演に伺ったところ大変大きなレジュメと骨格図(縦2 mほど)を壇上に掲示してくれていた。 遠くの方からも見やすいよう配慮されたものでした。 準備に積極的に関わってくれたことに感謝をしましたが、人への配慮に限度がないことを通説に感じたものです。  またケアーセンターのほうに伺ったら20 才代の若者が沢山おりケア研修生でした。 そこでは靴の履かせ方という実践を中心に話をしましたが、研修生の目つきは男女問わず生き生きとした顔つきで何でも吸収しようという雰囲気を感じたものです。
研修生は「高齢者に靴を履かせることは意外に難しい」と語っていた。 確かに足関節が不自由になると靴を履くのも履かせるのも大変です。

派手な仕事ではないシューフィッターという仕事に目を向けて頂いたことは大変うれしい。 またシューフィッティング中に講演の依頼を受けたことに大変感激したことを記憶しています。 シューフィッティングに仕事冥利を覚えます。

シューフィッターのサービスが少しずつ認知されていくような気がしていますが、日本にも先進的な靴社会が到来することを願っているものです。
シューフィッター【大木 金次】
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