2011年03月20日

大学の英語の試験に「pump bump」とは?

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今月国公立大二次試験の英語の問題に足の病名についての問いが出ていた。  写真(産経新聞朝刊 3月 13日 )のように四項目の病気に当てはまる病名を回答するもの。  この紙面を開いた人は足の症状であることに気が付きびっくりした方もいたことでしょう。  
シューフィッティングをしているとこのような症例はごく一般的なことですが、病名を英語で表記することは難しい。 

例えば図C・・・pump bump ですが、アキレス腱周囲滑液包炎であり男女とも多い炎症である。 靴の腰回りのきつい靴を選ぶ人に多く見受けるが、痛みを繰り返すほどに踵骨の骨端が肥大化していくことがある。  図Aはハンマートウ・図Bはバニオン・図Dはモルトン神経腫ですが、モルトン神経腫は最近若い女性に大変多く発生しており歩くときの悩みのひとつになっている。 その多くは高いパンプスやトウ先の細いものを長時間、長期間使用続けると発生することが多い症状です。 つま先を背屈(上を向く)した状態が長くなると横のアーチが低下することからも発生するといわれている。 

ところで足の病気について、写真のように掲載される時代になったことは一般の人にも身近になったことを示すもの。 実際困っている方も多くなったということでしょう。 
試験問題の記事ではあるが啓蒙のきっかけになれば靴生活の改善に結びつくことになる。 
このような症状が起こることのないよう靴選びには細心の注意を払って頂きたい。 シューフィッター 【大木 金次】     
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2011年03月30日

磨きこまれた靴に日本人の清潔さを感じる

磨いてツヤや光沢の出る靴がこの頃少なくなったような気がする。 しかし高額なものは未だにその割合は高い。  油性クリームを指先につけ水で丹念に伸ばしながら ひたすらに磨きこんだ時代があった。  当時それを職業にする人も街頭で大勢見かけたものです。 おそらくどの国もそのようなことがあったも思われるがなぜ少なくなったのでしょう。  経済が豊かになったからと思いたいが、ファッション志向の変化によることが大きいのではないか?  擦り切れたジーパンの登場あたりから靴磨きが徐々に少なくなったのではないでしょうか。 

ところで話はまったく異なる自動車のこと。 日本ではどの車もピカピカ、このような国はまれであるとよく聞く。 その要因の多くに、きれいでないと気が済まないという日本人の清潔感が潜んでいるのではないでしょうか。  清潔志向がロボットまで作ったという研究者がいる。 つまりクリーンルームが完璧でなければナノテクノロジーの技術は生まれない。 ここに日本人の性格が繁栄しているというのです。  

このようなことを聞くと、きれいな靴のトウ先を好む人は相当な割合になると思われる。 外国で会社を立ち上げるときに最初に指導することは、まず手を洗うこと、そしてトイレを清潔にすることとよく伺う。  物づくりには欠かせない道なのでしょう。 
車はピカピカ、しかし足もとは汚れている・・・このようなことはファッションで済まされることではないでしょう。 生き様のバランスの話まで発展していく。 シューフィッター 【大木 金次】 
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2011年04月20日

婦人靴売り場の奥に男子用トイレが?

今回のテーマはデパートのことですが、そこの男子用トイレは一階の婦人靴売り場の中央を横切り奥にあるのです。  この話は整形外科医からの苦言である。  この内容について皆さんは何か感じることはありますか?
その医師の言いたい真意はこうなのです。  女性は他人に素足を見られることを恥ずかしい思っている人が大変多い。 それにも拘わらず多くの男性がトイレに行くために婦人靴の売り場を横切って行く。 そのようなことに何も感じず靴合わせをして、本当に足に靴がフィットするのかということでした。 

確かに足と靴の講演をしているときでも足を見られるのは恥ずかしいという人は本当に多い。 足の骨格の話になっても靴も脱がず、イスに座っているなかで足もとはいつも後ろにある。  そこで骨格に触って確認をしてほしいと促してもなかなかそのような行動をとる人は少ないのです(床の上で素足になって頂くために新聞紙まで用意をしているのですが)
足の計測すら進んで申し出る人も少ないという現実に、足のサイズの認識や浸透は時間がかかるものと思わざるを得ない。 

整形外科医が指摘する、過剰な神経が足元に感じて靴は合うのか?  そのような基本を改善することから日本の靴社会は始まると語っているのです。 この話は 20 数年も以前のことなのですが、今もって無頓着な環境がまだ存在する。
ただこの頃はブーツの売り場にフィッティングルームの必要性を訴える人が出てきた。 
これから婦人靴売り場(レディースシューズコーナー)の環境はランジェリーの売り場同様、気兼ねの必要のない売り場が増えていくことを期待したい。 
シューフィッター【大木 金次】  
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