2010年05月19日

「ヒールは外側から減る」に納得してくれた

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ヒールは外側から減り始めるが、それに対して恥ずかしいと考えている人は案外に多く男女とも同じようである。 この頃はウォーキングシューズを使用して闊達に歩いている人が沢山いますが、そのほとんどは最初からヒールの外側をカットしている靴が多い。 しかしそのことに気がつかず一ヶ月もしないうちにヒールが摩耗しているのではと心配している人がいるのです。 実は福祉協議会が主催する場で「足の骨格と靴」について話をする機会があり「ヒールはどうして外側から減るのか」に骨格図を用い実際の足も検証しながら時間をかけて実証したのです・・・踵骨は足の中心より外側に位置しており、しかも歩行時は大腿骨が外側に外転(ねじれる)するためヒールは外側が最初に接地すると説明した。 ヒールの中央や内側が減りやすい人は歩き方が自然ではないと付け加えたところ、ようやく納得をしてくれたのです。 その時の顔つきは晴れ晴れとして、さっぱりしたような印象にみえた。 今回は十数名のこじんまりした研究会であった。 そのため皆さんの足に触れ、一方では足をマッサージしたのですが、終了するころもう一度靴の話をしてほしいという声が上がった。 不思議なことですが、10名前後の出席者のときは皆さんが早く理解されるのです。 お金を出してせっかく購入した靴で困ることのないよう靴を選んでほしいと願っています。

 シューフィッター【 大木 金次 ( ooki kinji )】
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2010年06月19日

足関節(足くび)の動き

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足関節(足くび)が子どもの足のように動いてほしいと願うのは誰でも同じであるが、その動きが加齢とともに小さくなることに気がついている人は少ないのです。 転倒して始めて足くびの関節が・・・と改めて気がつき足全体の運動に目覚めるようである。 図は幼児に草履履きを勧める原田碩三名誉教授(兵庫教育大学)がまとめたものです(わかりやすい子どもの足とはき物の話・日本教育シューズ協議会発行)  図の縦軸は足関節の前後、横軸は左右への動きを示す。 幼児でも靴とぞうりでは可動域が相当違うことに注目願いたい。 人の足ははきものに左右されることを指摘しているもので、靴を履くということの良否が常についてまわることを念頭に置く必要があるのです。 つまづくときは足が上がらないからだけではなく、左右への安定がとりにくくなることも大きな要因なのです。 むしろ安定しないため足が上がりにくいということになる。 60歳の男性では前後には動くものの、左右へは幼児の数分の一にもなってしまう。 またハイヒールの可動域はさらに狭くなってしまう。 このようなことを人は知る必要があるでしょう。 可動域は突然狭くなるわけではなく、すでに子どものときから始まっているのです。 すべての人が慎重な靴選びと全身のストレッチ、フットケアに関心を持つことが重要である。 シューフィッター【 大木 金次 ( ooki kinji )】
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2011年04月10日

高齢者より若者に多い足裏の指圧痛

靴と健康についての話の後、数名(ときには10名ほど)の方々に足を計測し触診をしながら靴のアドバイスをしているが、そこで気がついたことがある。  それは足を指圧していると高齢者ほど痛みを訴える人が少ないことである。 どれほどの割合なのか、データを作ってはいないが高齢の方は20%ぐらいではないでしょうか。  しかし20 〜30 才の方々は80 %ぐらいは痛みを発しているようである。  またその中でも強烈な痛みを訴える人が半分ぐらいにもなるような気がする。  どうして若い人ほど指先の指圧程度で痛みが出るのでしょう。  

しかし医療従事者でもない私にはこの問題は難しすぎる。 ただ推察すると足・脚を含め身体全体が鍛えられていないこと、また様々な環境に足裏が慣れていないことが関係するのではないか。  またソフトな底材の靴(スニーカーなど)を好んで履いていること。 同時に長時間使用していること、また子どものときから履いていることもその要因ではないかと思われる。  その上家の中でもソックスを履いているため素足で歩く時間が少なく、足裏が少しの刺激でも反抗すのではないだろうか。  現実をみると歩いている路面や床はすべて平らな所ばかりで、足裏の改善は大変難しいものがある。 

靴生活をするうえで健全な足を作ることは大事なことです。  しっかり立つことができない成人が多くなることだけは避けなければならない。 シューフィッター【大木 金次】
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