2011年04月25日

オブリークトウの靴が余りにも少なすぎる

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日本人の足のつま先の形状はエジプト足が70 %も占めるのに、どうしてオブリークトウの靴が少ないのでしょう。 靴は足の骨格に合わせると言われるものの、現実はまったくそのようになっていない。 
身体(足)の健康だけでは売上は取れない?・・・このようなことは決して日本だけのことではないてしょうが、何か重要なことが忘れられているのではないでしょうか。 

足を困らせるとしっぺ返しがくるとよく整形の医師は語るが、このような重要なことを一般の人はまだまだ知らない。  これから靴の啓蒙の大事さや靴づくりの工夫も必要なのでしょう。 何といっても「オブリークトウ」の靴をみて「素敵なデザイン」という人が少ないのは残念である。 多くの方は無言で避けているような気がする。 身体の運動やしぐさに関わることですから積極的に言葉に表してほしいと願いたい。 

靴づくりについては、オブリークトウに使われる革素材をみると、上質なものを使っている靴は少ないようである。 その点ヨーロッパの靴はどのようなトウ先でも品質はいいものを使っている。 このようなことについてまだまだ見習う必要があるでしょう。 靴は革の品質以上のものはできないと昔の職人はよく口にしたものである。 
この一言は靴を語るときの表現としては、非常に重いものを感じる。

デザインは売り上げに直結するように思われるが、決してそうばかりではない。
高い品質「上質な革」「足に合う製法」「足に添った形状・靴型」にもっと工夫が必要に思われる。

そして足の形状に合ったトウ先のデザインを積極的に展開をして、店頭のシェアーを拡大させることも大事なことである。 
そしてコンパクトで、細く、まっすぐなトウ先を「きれい」と簡単に言う、そのような習慣を早く改めたいものである。 シューフィッター 【大木 金次】  
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2011年08月20日

鼻緒付きサンダル

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鼻緒付きのサンダルを見る顧客は例年より多いようだが、この暑さでも売れゆきにスピードがないような気がする。 この頃はくるぶしを覆いその上まであるサンダル(ブーティ風サンダル)が好調のようで、リゾート?的なデザインはもうひとつのようである。  
カラフルでその色使いは洋服の感覚を取り入れているようであり手の取る人は多い。 良く見ると細かなところまでデザインが行き届いている。 ただ使用した人のリピーターが少ないようだ。 

その理由は鼻緒が高すぎるため、ゆびの間が擦れてしまうから。 そのため痛さを忘れることはできず、リピーターに結びつきにくいのではと想像できる。  実際店頭ではそのような話をよく聞くことができる。 しかしそのような感想の後、なぜ鼻緒付きはゆびの間が擦れるのか?という質問はほとんどない。 なぜ?という質問は科学の始まりと言われるが、そのような研究心をもってほしいものである。 購入したいという人はもう少し関心をもつべきであろう。
鼻緒の高さをみると、 2 〜3 センチも高いものがある。  普通は 1.5センチもあれば十分である。  サンダルのほとんどが輸入品であり、日本の草履的な発想はほとんどないようである。  草履は良くできている。  つま先の力(捕地力)が低下、その上に鼻緒が高いのではゆびの間は擦れるのは当然なことでしょう。  サンダル、特に鼻緒のあるものはもっと草履を研究すべきである。 (写真は本文と直接関係はありません) シューフィッター【大木 金次】 
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2011年09月25日

二人とも同じデザインを履いている

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この頃は洋服も靴も他人と同じデザインを使っているという光景は少なくなった。 経済の豊かさ?個性の表現なのでしょうか。 靴の場合は足囲の違いと共にサイズが非常に多いことから同じ靴に出合ってもよさそうなものである。 以前私が履いていた靴と同じ靴を電車内で 2 人見かけたことがある。 一車両で 3 人ということになるが、それからはそのようなことはない。 その靴はシューフィッティングの中で、履いた瞬間に「これはいい!」と即答されたことが何十人にもなるほどのロングセラーで今でも販売されている。 私はその靴を今もって履いているが、もう何足目であろう。

トラディッショナルなデザインが出回ったころは女性も男性も同じような靴を履いていたものである。 ウイングチップやタッセルのついたものなど、どっしりと風格のある靴が多かった。  重量もありよく履いたものですが、靴の重さなどを気にする人は少なかった。 皆体力もあったのでしょう。  このごろはドイツのコンフォートシューズが多くなり、似たようなデザインをよく見るようになった。 

ベストセラーに入る靴をみると、何と言っても履きやすいものが筆頭に上がる。 次に銀面(甲革)がきれいで肌触りの良いもの、使うごとに美しくなっていく革、デザインにバランスがとれていること。  また価格も重要で使用期間との兼ね合いを考慮する人が多いようだ。  履き心地は人それぞれとよく言われるが、ロングセラーをみると履き心地の感触はある程度の枠に入るようだ。 写真は電車内で先月撮ったものですが二人ともまったく同じデザインでした。 姉妹のようには見えなかったが、履きやすから勧められたように思える。 シューフィッター 【大木 金次】
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