先日エーラウンドに参加してきました。エーラウンドというのは浅草の靴のお祭りです。いくつかの拠点で靴足に関したイベントを3日間行い、多くの方に足と靴の重要性を訴えるイベントです。
https://a-round.info/
シューフィッターの認定団体である足と靴と健康協議会もこのイベントに今年初めて参加しました。僕もそのお手伝いをしてきました、足の計測相談会です。
拠点の一つであるsnapではほかにもいろいろなイベントが行われました、そのうち一つがシューズマガジン「シューフィル」社長の城一生さんのトークショーです。城さんはまさに靴の生き字引、浅草のドンです。僕も靴クリエイターのイベントをそごうで行ったときにお世話になりました。
「靴ってステキ!―靴脱ぎ文化国のシューズファッション史」
このタイトルでのトークショー、面白かった!明治時代までさかのぼり、日本の靴文化をわかりやすく話してくれました。
特に興味深かったのはスリッパの誕生話です。明治時代、文明開化を急ぐ政府は外国人の教官を多く採用しました。その外国人がバカンスなどで地方に行き旅館に泊まることがありました。彼らとしては旅館で靴を脱ぐことに抵抗があったそうです。どうしても靴を脱いでくれないので旅館側は靴カバーを開発し、それを靴の上から履いてもらったとの事。
その靴カバーが変化してスリッパに変わったようです。今でも日本の旅館ではスリッパが用意されていることがほとんどです。僕は以前からなぜ旅館でスリッパが必要か理解できなかったのですが、このような経緯があったのかと腑に落ちました。
ところでこのスリッパ、足にとって決して良い影響を与えないことをご存じですか。脱げやすい履物のためどうしても趾を曲げ脱げないように履かざるを得ないからのです。そのような履き方をしていると足の骨にも悪影響を与えます。特に外反母趾の方はさらに悪化する可能性があるため、できれば家の中では裸足・靴下で過ごすか、寒ければかかとを覆うルームシューズを履くことをお勧めします。
外履きで気をつけても家中のスリッパで足を痛めてしまったら何にもならないですよね。
マスターオブシューフィッティング(最上級シューフィッター)、健康ウオーキング指導士 林 美樹
靴を脱ぐ
・・・外国の方にはビックリというところですね。