2022年01月05日

靴紐(くつひも)を締めるのを面倒臭がる人が多いのは「なぜ」   

立ったまま靴を履く人は座って履く人の割合を上回るようです。 中には紐靴(ひもぐつ)でも紐を解かずに履いてしまう人をよく見受ける。 その理由は紐締めが面倒臭いからです。 
そこで「なぜひも締めが面倒臭くなるのか」いろいろ考察してみました。

先日ラジオを聞いていたところ、最近の若者はくだものをあまり食べなくなったと言っていた。 その訳は「皮をむくのが面倒だから」と、たったそれだけ、むいてくれたらおいしいと言って食べるそうです。  
どこか靴ひもを締めることと似ているようですが、靴ひもの面倒さは最近の事ではなく以前から言われています。 

玄関でひも締めに時間をとっていると恥ずかしいという思いが心の隅にあるような気がします。 日本は速いことがすべて、学校などの靴の脱ぎ履きの現場では今も続いているような気がします。

面倒さの中に手が不器用になったことも関連があるようです。 その要因は家庭の中に結ぶものがどんどん少なくなっているからです。 先に記した皮をむくことも手の不器用さからくるものかもしれません。 不器用な手は外国人に多く見かけますが、日本もだんだん同じような傾向にあるようです。

日本の履きものの下駄や草履は手を使わずに履いています。 立ったまま履くという、そのような習慣が今でも関係するような気がします。

紐を締めるためには屈んだり立ち上がる必要が出てきますが、それには相当な脚力が必要になります。 特に屈んで立つという動作は、体力の少ない方には面倒に感じるのではないでしょうか。 さらにトウ先(靴のつまさき)のきつめの靴を履いていると屈む動作を敬遠してしまう、そのようなことが日常になると一層屈むことが嫌になっていくように思われます。

靴を着脱する自宅の玄関にイスがないことも面倒さの要因と考えます。 日本は靴を脱ぐ文化で一日に何度も着脱をする人も、そのような人はひもなしの靴にしています。 しかし現実はイスを置いても座らずに靴の着脱をしている人が余りにも多いようです。

各ショップ(デパートなど)に小イスを置いているところがありますが、靴の売り場でイスを見ることはまだまだ少ない。 そのような中最近はフィッテング用にしっかりしたイスを置くようになってきました。 それでもイスに掛ける大事さを知る人は少ないようで、靴を合わせる足と靴の科学が認識されていないような気がします。 販売の現場においてシューフィッターはひも結びの重要さを説く必要があります。

靴のデザインの中に紐のないスリッポンと言われる靴があり、今もって多くの方に愛用されています。 スリッポンは立ったまま長い靴べらで靴が履ける。 家庭の玄関に下げている靴べらの多くが長ベラが多いようで、スリッポンは速く履けるという優越感が今もって皆の心にあるように感じます。 その心の奥底には「面倒くさい」という心理が隠れているようです。
P1000879 フィッテング 文化.jpg

さらに、最初に上げた面倒という「ものぐさ精神?」は誰の心にもあるもので実にやっかいで、「何をするのも面倒くさがる」というものぐさ精神を払拭することは大変なことです。 それを払拭するには継続した指導や教育なくしてはありえません。

以前から『やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ』という教えがあります。 「面倒臭い」という思いを断ち切る時期は幼少の頃でまさに親の務め、上記の写真[銅像 大阪靭(うつぼ)公園内]のように理屈だけではなく、手間暇がかかりますがやって見せる必要があるようです。 

今回のテーマは森田 忠志 様 [もりたカイロプラクティック 院長] から頂いたものです。 お陰様で考察の機会を得ていろいろ発見することができました。 改めてお礼を申し上げます。
シューフィッター 大木金次
posted by シューフィッター at 00:00| Comment(2) | 足と靴の環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
幼い頃、ひもの結び方がなかなか覚えられず、今でも毎回ほどいたり結ぶなんて面倒くさい。
一度結んだら、二度とゆるまないように接着剤を塗ってる。
旅館の浴衣の帯も理解不能。
柔道着と同じだと思って、前で結んでいたら、男は結び目を後ろにしろって。なんで?
なぜそうなのかを確かめて理解できないと受け入れられない。
そもそも一発でカチッと済むようにできないかと考える。
Posted by N.M at 2023年08月28日 09:56
コメントを頂きありがとうございます。
最近はひも以外にもいろいろ考案されているようですが、現実にはなかなかむずかしいようです。
いいアイディアがあるといいですね。
Posted by 大木金次 at 2023年08月28日 10:55
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