2年に一度、シューフィッターの認定団体「足と靴と健康協議会(FHA)」主催の海外研修ツアーがあります。2年前はイタリアのフィレンツェ、ミラノ研修旅行に初めて参加し、このブログにも内容を書かせてもらいました。
早いものであれからもう2年。今度の旅行先はニューヨークです。総勢21人のツアーで11月中旬に行ってきました。その内容の一部を2回にわたって報告しようと思います。(藤井シューフィッターもこのブログで報告されていましたが、かぶらない部分を書いていきます)
4泊6日のツアーの中、靴店見学が4店、大手百貨店「ブルーミングデールズ」見学、足病医のセミナー、という内容でした。
印象に残った老舗靴店「ENESLOW」について今回報告したいと思います。
マンハッタンの中心にあるお店で紳士婦人の足にやさしい靴を中心に展開しています。
特筆すべきなのは販売員全員が我々のようなシューフィッターと同じレベルで接客をすること。販売員全員がベテランの男性です。
すべてのお客様に計測を行います。アメリカの計測は日本と違い「ブラノック」という器具を使います。計測は足長・足幅・踏まず長(かかとから親指と小指の付け根までの長さ)です。
その後計測結果をもとにお客様に合うだろう靴を持ってきてきて歩いてもらい、おすすめするシステムです。つまりどの販売員もシューフィッターでありお客様もそれをわかって買いに来ている感じです。こんな店は日本にはなかなかないと思います。
とは言うものの、靴の価格も高額品ばかりではなく100ドル程度のものからあります。(もちろんハイエンドの価格帯の靴もありますが)
またこの店ではお客様に合わせて靴のカスタマイズも行い(イージーオーダーですね)
さらにフルオーダーも扱っています。そのための工房が地下にありここも見学しましたが、何と地上の物販スペースの何倍もの大きさがありました。
さらに靴のフィッテイングを勉強する人のためのスクールも開いているのです。通訳の方に確認しましたが全米でもこのようなお店はきわめて稀との事。靴屋さんの理想形に感じました。
店主による我々への勉強会も面白かったです。また各販売員による実践講座もまるでシューフィッター養成講座のようで興味深かった。
来月は百貨店の婦人靴売り場について取り上げたいと思います。
上級シューフィッター&健康ウオーキング指導士 林 美樹
2018年11月28日
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