2018年09月15日

Leather Reveal No.9 クロムなめし

今年最大級の台風「JEBI(チェービー)」が日本中にその爪痕を残して去ったと思ったら、北海道を地震が襲いました。
被災されたみなさまに、お見舞い申し上げます。そして、1日も早い復旧を祈っています。

さて、クロム鞣し(なめし)とは、金属である「塩基性硫酸クロム」などを鞣し剤に使うなめし方法です。
古来、天然素材を使って時間を掛けて皮を鞣していましたが、近代には、もっと分子が小さく皮への浸透が速い金属による鞣しが開発されました。

樹皮なと、植物由来のタンニンは分子が大きく、ゆっくり時間を掛けて皮の深部まで浸透させていきます。急ぐと先に皮の組織と結合したタンニンが、それより奥の部分に鞣し剤が到達するのを阻害してしまいます。それに対して金属は、分子が小さいので、速やかに革の深部まで届きます。鞣しの時間短縮は、大量生産とコストダウンに寄与します。また、当時の新しい鞣し剤は、革の特性のバリエーションを豊かにしました。
クロムで鞣された革は、柔軟性、耐熱性、保存性、染色性が良く、広く一般的に使われています。
まだ染色される前の湿った革は、美しいペールトーンの、仄かな青みを帯び、「ウェット・ブルー」と呼ばれます。

環境負荷が懸念される重金属ですが、鞣し剤に使われるのは三価クロムで、鉄や銅などと同じく、ミネラルの一種で、身体の代謝を助けます。もちろん、ビタミンと同じように、摂りすぎると有害です。
そして、日本では、鞣しに使われた排水を適正に処理しています。

ここまで物知顔で書いてきましたが、実は私も知らなかったことばかり!このブログを書くにあたり、いろいろ調べものをしながら、新しい知識を得ています。
その参考にしたサイトの一部がこちらです。

参考サイト:
鞣し剤について http://blog.leather-material.com/?eid=9

三価クロムの代謝について https://eonet.jp/health/recipe/eiyou/chromium.html

ゆっくりですが、このブログを通して、革の勉強を進めて行きたいと思っています。


上級シューフィッター /ウォーキングマスター/レザーソムリエ 永田聖子

posted by kemix4 at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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