2017年07月01日

悪魔のトリセツ No.75 日本文化の特殊事情

私たちの住んでいる日本は、「履き物を脱ぐ」習慣があります。
高温多湿で実り多い気候の、豊かさの恩恵と引き換えに、土の中の細菌や寄生虫に脅かされて来ました。
衛生的に暮らすために、土を居間に持ち込まない工夫が、履き物を脱ぐことだったのでしょう。
家を出入りするたびに履き物を脱ぎ履きするので、着脱の簡単な履き物が好まれます。草履や下駄は好都合です。

しかし、歴史の紆余曲折があり、日本の服飾文化はすっかり西洋化しました。
西洋では家庭で靴を履いたままです。
それでも日本では、伝統的な「家庭では靴を脱ぐ」習慣を手放しませんでした。
現代日本では、西洋のライフスタイルと、日本の伝統の生活様式が混ざりあった、独特の文化となっています。

頻繁に靴を脱ぎ履きする日本では、いちいち、靴紐を結ぶのは確かに面倒です。そこで、出掛け先に合わせて、靴のスタイルを使い分けてはいかがでしょう?
出掛け先に、靴の脱ぎ履きが少ないような、例えば美術館などに出掛けるときは紐靴を使うと、長く快適に歩けます。
移動するのに歩くことが少ない時、例えば自動車で温泉へ行くときなどは、靴の国では室内履きとして使われる、紐なしシューズ「スリッポン(slip on)」を使うと快適に着脱できます。


 私たちの生活文化は多くの外国に比べると特殊ですが、それはとても恵まれている事です。なぜなら、靴の機動力の素晴しさも、素足の解放感や人間本来の身体の機能性も、畳の気持ち良さも知っているのです。
この幸運を上手に活かせるような、履物の使い方を、広くお伝えしたいと思っています。

上級シューフィッター 永田 聖子
posted by kemix4 at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: