2017年06月05日

アイレット(ハトメ・穴)を見ないで靴ひもを通してみよう

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下(中)からひもを通すときの手先の動作です。 人差し指を穴の上からふさぐことで、ひもの先端は上にかぶせた人差し指に向かっていく。 ただそれには少し慣れが必要になります。 通しやすくするには、両手の肘(ひじ)を体に寄せながら行うことです。 ぜひ試して頂きたい。
穴の多いスポーツタイプの靴などはひも通しの時間が相当短縮されます。 

靴ひも通しの頻度は、家庭や仕事で通し方をかえたいときや、そっくりひもを取り換えるとき、洗濯後など結構多いものです。 まして左右あるため時間がかかってしまい面倒と感じる人が多い。 
店頭の業務用となるとさらに厄介に感じることがあり、ひもを通さず店のストックにそのまま保管されていることが多いようだ。 そうすると出庫を依頼されてから顧客の前でひも通しが始まる。 こうなると時間も無駄になり相当な要領が必要になる。
できれば工場の出荷時にひもが通されていることが望ましい。 そのような配慮の行き届いたメーカーがある一方、ひもを通さず靴箱に投げ入れているメーカーがまだまだ多い。

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写真は身体の後ろに手を回して左右の人差し指が自然につくことを示したもの。 人の身体はよくできている。 身体の後ろで帯を結ぶなども一緒の動作ですが、最近は帯を結ぶことが少なくなり手の器用さを見ることも少なく残念である。 目を使わなくとも手、手先、指先は左右が常に合致するようになっているのです。 写真は、穴を見ずに指先だけの感覚でひもが通ることを実証しているものです。
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上の写真は、ハトメ部分を折り返してひも通しをすると、アッパーの表面にシワが入ってしまうという話です。 新しい靴を購入するときシワがみえれば余りいい気分はしないものです。  写真のようにアッパーを折り曲げるような手つきが習慣化してしまえば、販売する商品(ひも靴)のすべてに折りジワが入ることになる。 品質管理の上からも好ましいことではない。 この頃は革が少なくなりアッパーのシワなどの話が少ないが、突然革靴のひも通しになった場合は革の表情が崩れた状態になってしまう。 習慣とは恐ろしいものです。

ひも通しについて、こんな話がある・・顧客の目を見ながらひも通しを続け話をしていた販売員に対し、靴の取り扱い方や手つきの器用さにお褒めを頂いた顧客がおりました。 鮮やかな指先に感心されたのです。 この話は上で記した「要領」を超えたものです。
ひも通しが終わるまで穴を見続け、一度も顧客の顔を見ずに必死になる販売員とは大違いである。 ホスピタリティとはこのようなほんのささやかなものです。 
しかし顧客にとっては一生の想い出になることでしょう。
シューフィッター【大木 金次】
posted by シューフィッター at 00:00| Comment(0) | 足と靴の環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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