足は柔軟性に富み、しかも様々な動きに対処しやすい構造になっている。 しかし僅かなケガ等で、そのような器用さが一瞬に適応できなくなることがある。
子ども時代に運動が少ない、また靴が合っていない、となると骨格構造に歪みをかかえてしまうことになり、成長後の改善が非常に難しくなる。
それはどうしてなのか?・・・その要因の一つとして巧みな骨格と三点支持の構造にある。三点支持の骨格とは右図の通りで、踵と第一中足骨そして第五中足骨の骨頭の三点〔丸印の位置〕である。 ここで考えられることは、比較的自由に動くことができるということである〔それは逆に常に不安定であるともいえる〕
その自由とは凹凸のある地面にも軽快にこなすことができる。
事例が適当でないかもしれないが、三点ではなく四点になるとどうか? 平らな地面意外に対処できにくくなることが予想できる。 毎日使用しているテーブルやイスなどは不安定では困るので四点になっているが、そのため平らな床面でなければ使用しにくくなる。
以上のことから、三点支持の足は不安定な中に柔軟性が発揮できることになるが、甲が低い、足の幅が狭い、また足が長くなるとどうか? 足の力や安定が少なくなりやすいと予想できる。 甲高・幅広・短い足に比べると相当な鍛錬が必要になるのではないだろうか。
まして三点支持の三角形は、図のように正三角形ではなくいびつになっている。 そうすると長い足ほど倒れそうな気がする。 余談ですが、脚〔腰から下〕のほうも長くなれば浮腫みも心配になると言われている。
スカイツリーは三点で立っているが現在は三点のあしはみえにくい。 写真は建築途上のものである。 三点で十分、しかし地下には何と50メートルもあしが伸びているという。 しかも人の腰と脊髄にちかいような芯柱もあると言われている。 そのためには高度な技術を要するが、人の足ほどの柔軟さはない。 このように考察すると、人の足はあまりにもよくできている。 ただそのためには子ども時代の身体づくりが大事になる。 スカイツリーの技術を人の足に例えると、子ども時代の運動そして足に合う靴に該当するのではないだろうか。
シューフィッター【大木 金次】
2016年07月05日
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