2024年11月10日

高齢者の足と靴 靴の寿命

靴の寿命はどれくらいでしょうか?

突然の質問ですが、少し考えてみてください。
時折、20年前に購入された靴のメンテナンスをお持ち込みいただくことがあります。
その方は多くの靴を所有しており、長年大切にされてきたので綺麗な状態です。
しかし、やはり底は減り、アッパーも古びて、少し頼りない印象を受けます。

確かに、メンテナンスをすればその靴を履き続けることはできるかもしれません。
でも、足自体の変化について考えたことはありますか?
加齢に伴い、足の形や状態も変わりますが、その変化に今の靴が本当に適していると言えるでしょうか?

若い頃は、ビュッフェでたくさんの料理を楽しんだり、徹夜明けでも少し休めば元気を取り戻せました。
気づけば、少量でも美味しいものをゆっくり味わい、早寝早起きの規則正しい生活が心地よく感じられるようになっています。

靴が「履ける」状態であっても、靴のメンテナンスだけでは十分とは言えません。
足と靴が良い関係であることが大切です。
この二つがうまく調和すると、快適に過ごせます。
片方だけに意識を向けると、うまくいかないこともあるでしょう。

体には足や手、耳や目といった「対」のパーツがたくさんあります。(他にもいろいろありますが…)
このバランスはとても大切です。
痛めた足ばかりを気にすると、健康な足にも負担がかかってしまいます。

自分の体全体を見渡すように、足を観察する時間を持ちましょう。
体を支える要である足から順に、脚、そして少しずつ上へと視線を移していきます。

そして、若い頃以上に、今の自分に合った良い靴を見つけ、履く努力をしてみましょう。
早めの買い替えも、快適さを保つためには大切ですね。

上級シューフィッター  池川成子

posted by k-burogu at 06:13| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする