2024年09月01日

悪魔のトリセツ No.167 デットストック問題

女性の皆さんは、どんな靴を何足持っていますか?
ファッション、季節、TPOなどに合わせると、たくさんの履き物が必要になりそうです。
家族から、靴が多すぎる!と苦情が出るという話も耳にします。

何でも合わせられる1足を探す人もありますが、それなら、黒の紐靴になるかもしれません。
季節によって、靴下の材質や厚みも変わります。
ツルツルのストッキングと、厚手の靴下では、フィット感が全く違ってしまい、パンプスやスリップオンでは対応しきれません。

「何でも合わせられる履き物」は便利そうですが、それではパンツ丈はいつもそれに合わせなくてはならないし、リゾート風のスカートの時にヌーディーな足元にできません。おしゃれを楽しむにはちょっともの足らなく思います。
履き物がたくさん必要になるのは、素敵なことだと思うのです。

でも、デットストックが多いと残念です。
そうなってしまうのには、何か理由があると思います。
行きつけの靴屋さんや、気軽に相談できる靴修理屋さんなどがあると、デットストック問題を解決できるかもしれません。
なお、デットストックが現役復帰する場合、また履き慣らしから始めるのを忘れないで下さいね。


上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
   永田 聖子
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2024年09月05日

手と足で同時に作るワラぞうり(藁草履) 


かなり以前のこと、雪深い冬季(小生の田舎・米沢市)になると外で行う仕事もなくなり、ワラ(藁)を使って行う仕事がほとんどでした。  例えば、ぞうり(草履)や雪中を歩く深クツなど。 さらに米を入れるカマス(袋)や背中に背負うミノ、また敷物や布団、またごはん鍋を保温する入れ物などにも使われる。 変わったものでは納豆を作るときの入れ物など、本当に多方面にワラが使われていた。 さらに雪道を歩くときの馬用のはきものにワラを使っていた。 そのようなことから「藁という文字は木よりも高い草」と書くと教えられたような気がする。 それほど重宝していたということになります。 

本題の草履の話ですが、
写真は福山市松永はきもの資料館(2006年)において開催されたぞうり作りの光景で、ワクワクしながら参加しました。 ぞうり作りの冒頭で「今回のようなぞうり作りは今回が最後になるかもしれない」と言われました。 その訳はワラが手に入りにくくなったことを上げられました。
DSC00349資料館 はきもの 文化 顔シャドウに.jpg

一瞬でわかりますが、ぞうり作りには両手両足が同時に使われていることに目がいきます。 両手両足は大阪で見学したオケ(桶)作りでも器用に使われ感心したものです。 また最近まで布を縫うミシンも両手両足が使われていました。

ぞうり作りには、ナワ(縄)を編むことから始まり、どうしてナワは元に戻らず解けないのか?と改めて思ったものでした。 子どもの頃は親父のナワない(綯い)を見ていたがそのような疑問は全く起こらなかった。  

教えられた通りやっとの想いで片方を作りあげ、できたものを左右並べるとまったくアンバランスで、両手両足が使われていることも忘れていた。 それほど心に余裕はなくできあがったのが下記のぞうりです。  
DSC00385はきもの.JPG

ワラぞうりは左右の区別はない。 このことに気づいたのはぞうりができ上がったときでした。 それは最初から鼻緒になるナワを中央にしつけて始まるからです。 靴のことですが、左右区別がない履き物(靴)は大昔にあったようです。 しかし着用者はかなり苦労したとある。 その点ぞうりは鼻緒が中心にあっても何も困らず、内側外側のバランスがとれる。 子どもの頃、夜中にトイレに行くときなどとても重宝したものです。

最近は機械化によって足と手を同時に使う光景がなくなったのはとても残念なことです。 そこでストレッチなどに足先と手先を同時に動かしてみる、そうすると不思議なことに足先も動きやすくなるから不思議です。 このようなことに気がついたのは最近のことで実施するまでに長い時間を要してしまいました。 
そのきっかけになったのがぞうり作りでした。     

シューフィッター 大木金次
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2024年09月10日

高齢者の足と靴 靴を軽くする

7月に購入した靴が重いとご相談に来られました。
マジックシューズです。
片方だけ重いのです。
どうすれば良いだろうと、思案しておられたのですが、片方だけ軽くしてみることにしました。
できる靴とできない靴があります。
購入された靴は重さを変える事ができます。

S__25755668.jpg


以前は、柔らかい靴を履いおられました。
柔らかい靴は、履き心地が良さそうですが、安定感はありません。
不安定でした。
それで、安定感のあるしっかりした靴を履いた方が散歩も楽しめるのではないかと思われたのです。
仕事にも復帰される予定です。
安定感があって、マジックシューズを履いてみることになりました。
麻痺のない方の足は、とても履き心地が良いのですが、もう片方は重いのです。
片方だけ軽くして欲しいというのがご希望です。

杖は使っておられます。

S__25755673.jpg
靴底の中に空洞の部分を作ります。

片方だけ軽くした方が良いという時もあるのです。
そして、身体や足の状況は変化しますので、軽くした靴を元に戻すこともあります。

このように加工できる靴は通常購入される靴より価格が高いですね。
それぞれの方の価格の基準が違いますが。
ご自身の靴購入の価格はいくらでしょう?
靴を買う時に必要な費用をもう一度、考えてみましょう。
調べてみましょう。
高い! 安い!
安全に歩ける靴の価格を調べてみましょう。
身体を支えてくれる靴をしっかり選んで、快適に歩いて欲しいと思います。

シューフィッター 池川成子








posted by k-burogu at 00:00| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする