靴販売員は常に靴磨きをしていますが、それは靴のいたるところに触れられるため汚れているからです。
そこで小生なりの靴の持ち方を記してみました。
☆靴をチョイス(靴選び)するときの持ち方。
甲部の履き口に指を入れ取り上げてほしい。 手首を回すと360度から靴を見ることができる。 ヒモのない靴は次の写真のようにソール面を持つ。 ヒールのある靴は土踏まず部の底面に手を入れると持ちやすい。
☆靴の内部をみるとき
手の平にソール(底)面を乗せ靴の中までしっかり見てほしい。
靴のソールは、お客様が何度も試し履きをされていますから汚れが付着していることが多い。 しかしそれでも販売員は写真のような持ち方をしながら説明をしています。 お客様も挑戦されると販売員から好感を持たれるようです。
☆革の品質をみるとき
写真のような持ち方をすると靴の中以外、ソールを含めすべての革を、そして靴全体を見ることができる・・・靴の中に4本の指を入れ、目に近づけて見るとさらに毛穴まで見え、革の緻密もわかります。
✖イヤな持ち方
販売員に嫌われやすい瞬間かもしれません。 実際店頭の靴を見ると、トウ(靴のつま先)に手あかがついていることが多いのが現実で、販売員泣かせと言ってもいい。 特にフォーマルやビジネスタイプの靴ほどトウ(つま先)の輝きが大事と言われている。
以上、持ち方にも関心をもって頂きたいのですが、中にはまったく無関心という方もいます。
靴の持ち方は自宅でも実践願いたい・・靴箱からの取り出しや、脱いだ靴をしまうとき、また靴を磨くときなどです。
今回のテーマのように「靴の持ち方に人柄がみえる」と小生は信じています。 そのような好ましい顧客が来店されると靴談義になり、ついつい話し込んでしまうことがあるのです。
シューフィッター 大木金次