2024年01月01日

悪魔のトリセツ No.159 履きやすい靴

明けましておめでとうございます。
皆さまにとって、新しいお年が素晴らしいものでありますよう、お祈り申し上げます。


「この靴、履きやすいから好きやねん」
つい、口をついて出る言葉です。
そういえば、履きやすいってどういうことょう?

私たちは「歩きやすい」「動きやすい」などと言わず、「履きやすい」と表現してしまいます。
それは、私たちが常に、履き物を着脱していることが表れている言葉だなぁと思います。

私たちは、普段、生活している間は圧倒的に、歩かないのでしょう。
「出掛けるときにだけ、靴を着ける」という生活だから、意識して歩く時間が意外にも少ないということでしょう。
ランニング、トレーニングなどの時は、その運動に見合った靴に履き替えますが、普段の生活では、身体を使っている意識がありません。

私たちにとって大切なのは、やはり、身体で、履き物は道具です。
目的に添った形をしています。
だから、使い方が正しくなくては、充分に機能しません。

今年は「履きやすい」だけでなく、「歩きやすい」を考えてみませんか?


上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
   永田 聖子

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2024年01月05日

理屈では動かない「靴の履きかた」

「靴の履きかた」について長年啓発をしていますが、あまり改善される様子がみられないようです。 今回の「履きかた」については、玄関においての着脱の話です。
日本は靴の履きかたより「靴脱ぎの文化」であるという人がおり、履きかたより脱ぎかたに気持ちを注ぐ人が多いようです。 例えば靴を脱いだ後、左右をきちっと揃え、トウ(靴のつま先)を入口(玄関)のほうに向けておく。 特にお得意様に伺ったときなどに。

ひも付きの靴の履きかたは次のようなことではないでしょうか。
イスに掛け、靴ひもをゆるめて、履き口を開いて足を入れる。 
そのときに短めの靴ベラを使う。
靴を脱ぐときは、イスに掛けひもをゆるめ、靴の後足部に手をかけて脱ぐ。 
このような流れが靴の履きかたです。

靴選びをするときは、シューフィッターは基本通りに着脱をしてくれます。
腰をかがめ、またはフィッテングチェアにかけマイポケットから靴ベラを出して履かせてあげています。
031.jpg 縮小済み.jpg 2 フィッテング (8)  2.jpg

ところが自宅の玄関では、上に記したように基本通りに着脱をする人はわずかな割合のようです。 玄関にイスのあるお宅が少ないのですから、座ることはないといってもいい。  

靴の着脱について、シューフィッターは店頭で実践しているのに、それをまねる人が少ないのは非常に残念です。  
なぜイスにかけるのか? 
なぜ靴べらを使うのか? 
なぜひもを結ぶのか? 
そのようなことはよく理解されているようですが、どうも足もとは理屈では動かないようです。

「靴ひもは面倒」とよく聞きますが何とも寂しい、「玄関はそそくさと通過するところ」と思っている人が多いようです。

足と靴についてもっと科学的に考えてみてはいかがでしょうか。
それから子どもの時代に履きかたを完成させる必要があるようです。
玄関で、子どもに「はやく出よう」という声掛けも考え直してほしいものです。

玄関にイスを置くよう工夫しましょう。
 
シューフィッター 大木金次



 

 

posted by シューフィッター at 00:00| Comment(0) | 靴と足 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月10日

高齢者の足と靴

2024年、1月の投稿です。
今年もよろしくお願いします。
能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに被災されました皆様にお見舞い申し上げます。
状況をニュースで見ますが、一刻も早い復旧を願うばかりです。

大晦日は暖かくて、久しぶりに除夜の鐘をつきにいきました。
鐘をつく時、足腰に力を入れます。
足腰がしっかりしていますか?

高齢者の方は特に、足腰しっかりするような履き物、靴を履いて欲しいと思います。
筋力も低下しますので、体を支えている足に安定感がないとふらふらします。
どんな事が理由であっても、ふらふらするのは、歩行の意欲を失いますし、少しでも歩かないようにと思ってしまいます。
結果として、歩く事が少なくなります。
また、立っての動きも少なくなります。

高齢者の方は外出することが少なくなります。
家の中で、しっかり動きましょう。
3歩でも、5歩でも丁寧に歩き、用事がなくても行ったり、来たりしても良いぐらいです。
靴をしっかりした靴にするだけでは、履く時間が少ないですから、家でのスリッパがとても大切になります。
メガネのように、老化した状態を助けてくれる履き物で元気に過ごしていただきたいと思います。

今回は脚の長さに違いがあって、外反母趾のご婦人のお話です。
お家でスリッパを履いておられましたが、外反母趾のところが赤くなってきます。
それで、鼻緒のスリッパに替えることになりました。
鼻緒付きの履き物はあまり機会がなかったようです。
鼻緒の部分を柔らかく、痛みが出ないようにしました。
足裏の安定が気持ちよく、家の中で歩いたり、台所に立つ回数が増えるようです。
調理時間にも影響します。
簡単なお惣菜を買って食べてしまっていたのが、少し作る時間が増えるのです。
ご自身では、思いつかないことがたくさんあります。
他愛ない会話の中から、健康につながるきっかけが見つかります。
ゆっくり、お話を聴くこと。
中々できない事ですが、できるだけ聴きたいと思っています。


痛みなく、安定感のある履き物を履く事は、本当に大切です。
安定感ありますか?
確認してみましょう。

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シューフィッター 池川成子
posted by k-burogu at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする