2023年11月01日

悪魔のトリセツNo.157 つまさきリリース

悪魔とは、靴そのものではなく、ハード(靴と身体)とソフト(使い方)のアンマッチによる障害をそう呼ぶのだと考えています。

ハイヒールパンプスは、爪先を強く拘束して、足元も身体も、理想の形に近付けることを目指しています。
それを着けている間は、妖精のように美しく振る舞うのです。
だから、時間限定です。
夜中の12時に魔法が解けてしまうシンデレラのお話は、その教訓ではないでしょうか。

例えば1週間に2時間だけ、ハイヒールで過ごすなら、残りの時間は、爪先をリリースする為に使いませんか?

元気な足は、ダメージから回復するのが早いです。多少の無理が利きます。
元気な足は、素足を忘れない足です。
靴にしろ、靴下にしろ、いつも爪先を締め付けていると、素足を忘れてしまいます。

お風呂に入るとき、たっぷりのお湯に浸かって、足を目の前まで上げて、足のゆびをパーっと広げたり、ギュッと握ったり、マッサージしたりしてください。
素足を思い出して、元気な足で靴を楽しみましょう。

上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
   永田 聖子
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2023年11月05日

速歩き(はやあるき)の苦手?な人が多くなってる 

写真のような姿を見ることが多くなってきたようです。 しかし残念なことにこのような歩き方をしていることに本人は気がついていないようです。
他人の歩き方に厳しい方でも、自分自身の歩き方は全くわからない。 それが現実です。
左右横幅が広すぎる 歩行角 健康 .jpg

写真では、つま先が外を向いている(歩行角)、そして左右の幅が広い(歩隔)。 このような歩き方になると横揺れが大きくなり、当然ですが歩き方が遅くなります。 
そうすると急いで行きたいときに速く歩けない、またウォーキングの効果が少なくなる。 

先日小さな子ども(お孫さん?)をつれて歩いているおじさまを目にしました。 おじさまはちょうど上の写真のようにつま先が外を向き左右の幅がありましたが、それにプラス、両手を後ろに組み(後ろ手)ながら歩いていたのです。 ところが後ろからついていくお孫さん?も後ろ手をしていたのです。 
小生はその姿を見て、小さな子どもは簡単に歩き方をマネしてしまうことに大変ビックリしたのです。 
ただそのお孫さんの足もとを見ると、つま先はしっかり前を向き、左右の足幅は普通でした。 手の組み方だけ後ろ手に真似していたのです。  

ここに歩き方は重要であること、自分のことだけでないことに気がついてほしいものです。 
子どもはすぐにマネをすることに大人は注意する必要があります・・・しっかり歩行です。

人生は歩き方から始まると言っても決して言い過ぎではないようです。

スポーツクラブ等で見ていると、下半身の運動を嫌う人が多く、上半身の運動ばかりに熱を入れている人が多くなっています。 その始まりは速歩きが苦手になったことから始まるような気がします。
自分自身で歩く姿勢を発見すること、それにはビルのガラス窓などを利用して自分の歩行を見ることです。 

シューフィッター 大木金次
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2023年11月10日

高齢者男性の外反母趾

外反母趾の方はたくさんおられます。
足のトラブルのお話しなると「外反母趾」が挙げられますね。
「痛み」を伴う、「合う靴が見つからない」など「困った!」と思うのです。
そしてその数もとても多いです。
最近は手術をされる方も増えています。
手術後、靴の購入を希望される時にも状況は様々です。

今回の方は男性で、靴が履けなくて困っておられました。
スーツを着る時に、足の痛みのために柔らかいスニーカーを履いているので、革靴を履きたいと思っておられたのです。
そのような状況に合う靴を試してみましたが、中々上手くいかず、痛い部分だけを伸ばしたりもしましたが、時間が経つと痛くなります。
そこで、痛みの部分だけストレッチ素材の物に変えてみました。
まずは、室内のスリッパで試してみました。
その写真です。
かなり、このようにするためには時間もかかりますが、痛みなく履けること、そして工夫する事で、お客様の希望される状況になるかもしれないと、元気になって頂きました。
勿論、フルオーダーでの靴を作る選択もあります。
今回は、外反母趾のために痛くなるからという事が始まりでしたが、他のとこ他の部位も痛みが出る可能性があるので、こういう提案になりました。
その方の年齢や状況で、今後の対応のしやすい方法を見つけていく事も大切だと思います。
足だけでなく、身体が変化していくことが多い高齢者です。
一つの部位の対応が、他の部位の変化にも対応できる可能性を感じていただけると、気持ちも楽になります。

多くの店を訪ねられたり、たくさんの方法を試されたり、ちょっと疲れてしまう事があります。
確かな製品の靴の提案も大切ですが、これからの安心もいっしょにお届けできたら良いと思っています。



IMG_7003.JPG

このスリッパで作成します。

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アッパーに穴を開けます。

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幅も広げます。

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出来上がると幅の広がったことも、痛み軽減のためのストレッチ素材も、あまり目立ちません。
靴でも同じようにします。
お客様も根気よく、頑張ってくださいました。
身体を支える足が気持ち良い状況になり、痛みの軽減をすることで、日々の生活の質をより良いものにしたいですね。

シューフィッター 池川成子

























posted by k-burogu at 06:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする