紐靴は、慣れるのが一番です。
私はずっと紐靴を愛用していますが、
紐で土踏まずに靴を巻き付けた快感に比べれば、着脱の手間も大したことではありません。
特に、紐靴を脱ぐコツを覚えてからは、手間を感じなくなりました。
そうなんです、家に帰ると靴を脱ぐという生活においては、履くことより、脱ぐことが重要です。
上手に脱げば、次に履きやすいからです。
さて、「上から2番目の穴」とは、
紐を通す穴が6対ある場合、足首側から数えて2対目の穴に通っている紐をたっぷり緩めると、踵を上げれば1対目の穴の紐も緩むので、簡単に脱げるのです。
踵が通るのに充分な開きができて、次に足を入れやすくなります。
紐靴は、履くときより、脱ぐときが肝心と実感しています。
ところで靴やソックスの中、爪先をメイクアップされて、動かしにくい趾。
普段はリカバーに努めたいものです。
何年も前から、トレンドのひとつにいつも挙がるのは、スポーツシューズです。
スポーツするために、種目に合わせて特化されたデザインで、機能的でもあります。
特に、趾が動かしやすいよう、前足部のアウトラインを大きく作ってあるもので、紐や面ファスナーなどで足を靴に留めるタイプは、爪先リカバー向きでしょう。
けれど、靴を着脱する機会が多いと、面倒なのものです。
長く歩くときは紐靴、すぐに脱ぐならスリップオン靴、と使い分けると、靴の恩恵をたっぷり受けることができるんですよ。
上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
永田 聖子