2023年01月01日

悪魔のトリセツ No.147 既製品の靴

明けましておめでとうございます。
お健やかで、楽しいお年になりますよう、
みなさまのご多幸を、心よりお祈りしております。
今年もよろしくお願い申し上げます。

さて、合う靴がないとの嘆きをよく耳にします。
使い道や使用者の体力や、身体と靴のデザインとの相性、慣れ具合など、条件によって、靴ごとに使う時間の長さが異なるはずです。その時間の長さを超えて靴を使ったとき、靴が合わない、と感じるのではないでしょうか。
特に新しい靴の場合は、まだ靴もそのご主人様も、お互いのことをよく知りません。
いきなりデビューして足が痛くなり、その靴の事を嫌いになってしまうのは、本当に残念です。
いつでも家に帰って違う靴に履き替えられる程度のお出かけから始めることをおすすめします。
そうすれば、靴の使用時間の長さを知る目安になり、その靴と仲良くなることができます。

ところで皆さんは、新しい靴を買ったとき、調整していますか?
一般的に、靴も洋服のように既製品です。

靴屋さんで中敷きやパットで調整してくれることがよくあると思います。
これは、足に対して少し大きい靴の、幅を細くするというより、厚みを薄くしている、イメージです。足を靴の上下で挟み込んで、足の踵と靴の踵が接している位置を保てるようにするためです。

誰しも、手も足も、耳も目も、一対あるものには、左右差があります。
靴の場合は、足長の大きい方の足にサイズを合わせ、その時もう一方の足に対して靴が大きいようであれば、中敷きなどで調整します。
そのためには、先ずは足長を知ることが大切です。
足長を測ってくれる靴屋さんは頼りになりますよ。

さて、お正月のバーゲンセールで、素敵な靴と出会えるかもしれません。
巡りあったその一足が、ご主人様を幸せにしてくれるよう願っています。

上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
   永田 聖子
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2023年01月05日

良い靴に巡りあうために・・それには顧客自身の心がけも大事

明るい雰囲気で靴選びに入店される方は意外と少ないようです。 
どうしてなのでしょう? 
 ずいぶん以前のこと、旅行用バッグ売り場担当のときはまったく違ってました。  旅行先を頭に描きながらバッグやスーツケースの品定めをしているようでした。 そのときの雰囲気はとても明るいものでした。 
バッグと比較すると靴はどうだろう。
 履いてから痛くならないか?靴擦れをしないか?と心配しながら靴を選んでいる人が多いようです。

そのように考えると靴販売員は親切な売り場づくりを考えながら顧客の心理に入り込む必要があります。 例えば心配そうに入店される顧客に「今まで靴で困ったことはありますか?」等の一声です。

ただ今回は販売員より、差し出がましいことですが、
 靴選びに入店するときの顧客自身の気持ちの持ち方について考えてみたい。 

まず、店頭においての雰囲気は自分(顧客自身)で作るということです。 
それには販売員とそりが合うように心がけることです。
またサイズが合いにくい場合には購入せずに退店できるような空気をつくることも大切です。

それには
◎何といっても専門店やデパートの靴売り場に笑顔で入ることです。 
  自分の気持ちを楽にして、そして販売員の緊張を和らげることです。
◎できれば「おはようございます」 「こんにちは」と元気な声で店に入るといいですね。
  多くの方は硬い表情で入って来られるようです。
◎「履いてみるだけでもいいですか?」と自分の気持ちを素直に伝えることも大事です。
◎初めての店では「足を計測していただけますか」と切り出すのもいいことです。

数足を出庫願うときは
◎「何足もすみません」と丁寧に申し出ること
◎そして靴の着脱や行動も大事です。
  何といっても靴を大切に取り扱うことです。 
  トウ先(靴のつま先)には触れないこと
  そして歩いてみてもいいですか、と販売員に一声かけましょう。
◎フィッテングに少し不安がありましたら、一週間ほど取り置きを願う。
  そして再来店することを伝えましょう。

以上、ほんとに簡単なことですが靴選びに積極的に関わりましょう。 
 そうすることでフィットする良い靴に巡りあえるのです。
 バッグを購入するときのように楽しい雰囲気で入店し笑顔で靴選びをしましょう。

さらに付け加えますと、靴選びは体調の良い時にしましょう。
身体の調子は身体の土台である足もとから現れやすいと考えています。

シューフィッター 大木金次
posted by シューフィッター at 00:00| Comment(0) | 足と靴の環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月10日

高齢者の足と靴 躓く高齢者

元気に過ごしていても、年々足の不安定なことを感じるようになります。
特に家の中では、リラックスしているためか、転けることが増えてきます。
外出する時に比べて、緊張感が少ないからか、つい転けてしまったというお客様の来店も多いのです。

転けやすくなった時にまず気をつけることは?
「転けないようにしよう」と皆さん、思われます!
注意します。
次は何?

まずは、履き物をチェックして欲しいと思います。
身体の土台となる足が不安定であると、当然、ふらふらします。
足の運びと、履いている履き物の関係はとても大切です。

数日前、ご両親の結婚記念日に家で履くスリッパのご注文をいただき、送らせて頂きました。
室内をスリッパで歩いた際に転んだそうで、良いスリッパが必要だと考えてくださいました。
65周年という素晴らしい記念日にこのスリッパを選んでいただいたことは、本当に嬉しく思います。
家で履く履き物は、人の目にする機会も少なく、高価なものを避ける傾向があります。
でも、家で過ごす時間の長い高齢者にとって、家での履き物はとても大切です。

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普通のスリッパより重いですが、フイットして喜んでいただけたようです。
90歳代になって、履くものは重さも重要な問題です。
身体の機能と相談しながら、できるだけ身体に良いものを履き、転びにくい状態を作って欲しいと思います。

プレゼントを依頼くださった方は
「転けて、病院に行かなければいけないようになったら、もっともっと大変で費用もかかる」
というお話をしてくださいました。

今、何が必要かを考える。
そのためには、自分の状態を見つめたり、ご家族の様子をしっかり見ることから始めてみてはどうでしょう。
心地よく過ごせる履き物に出会えますように!

上級シューフィッター 池川成子








posted by k-burogu at 04:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする