台風が多い9月。少しずつ秋に近づいているこの頃です。秋物の商品が店頭に並び始め、今年のトレンドの靴が気になります。
そろそろ夏の開放的な履物から、足を包む履物へと変わります。
足や爪が気になりフットケアにご来店されるお客様の中には、お孫さん、お子さんの足が気になり、「靴と足のカウンセリング」を希望される方も少しずつ増えてきており、家族で足の健康を考えるいい機会だと思います。
今回は子供にも多い爪のトラブルの1つを紹介します。
これは「爪甲層状分裂症」(そうこうそうじょうぶんれつしょう)と言われる爪の状態です。
この写真をよく見ていただくと、爪先の表面が少し白く、めくれたようになっています。
爪甲層状分裂症(そうこうそうじょうぶんれつしょう)
背側の爪甲層が層板状に剥離する。基本的に遊離した爪縁部分から起こる。(『爪病変大辞典』3-16 爪甲層状分裂症の定義より)
(*ドイツ語原本改訂版4版には、子供の章でもこの症状は取り上げられています)
(*『爪病変大辞典』は【Das große Buch der Nagelerkrankungen】(ドイツ語原本第3版)を日本語出版実行委員会で翻訳し発行した書籍です。)
原因は爪甲の誤ったケアや乾燥が多いのですが、足の場合は小さすぎる靴や靴下による層状分裂症が主であると書籍に書かれています。
写真は10歳の女の子、プールによく行くことが多く、アーチが落ちやすい足をしていました。
履いている靴のサイズは合っていたのですが、靴のかかと部分(カウンターと呼ばれる部分)が少し弱い靴でしたので、アーチをしっかりと支えることができません。
靴屋さんを紹介して、足にあった靴を選んでいただくように指導するとともに、爪の乾燥を防ぐために爪の保湿剤をご購入いただきました。
足・爪のトラブルは靴・靴下の影響が大きいと思います。
家族で気をつけて健康的な足・爪にして、「快適な靴と足」でお過ごしください。
マスターオブシューフィッティング&フスフレーゲマスター 藤井恵