みなさん、こんにちは。
急速に季節が移ろう今日この頃です。
日中は夏でも夜は秋、そろそろ衣替えの準備をしなければなりませんね。
さて、私たちが履いているのは、本当に靴でしょうか?
靴とは、本来は家の中でも履くもので、お風呂やベッドに入る時と履き替える時しか脱ぎません。
私たちが着けているのは、靴として買ってきて、草履として使っている履き物です。だって私たち、畳の国の人だもの。
家に帰れば履き物を脱いで、畳の上で、趾をパーっと解放する喜びを知っているのです。
ところで、足や身体の不調の一因を靴と考えるより、私たちがまだ靴を知らないというところに立ち戻って考えた方が良いかもしれません。
私は足と靴と健康について勉強し、靴の販売にも携わりましたが、お客様といつも話が噛み合わないのが不思議で残念でした。いろいろ考えましたが、私たちは靴を知らないのだと最近やっと思い至りました。
靴は、私が生まれたときから身近にありましたが、草履として使っていたのです。
そう言えば子供の頃からずっと、靴のかかとは邪魔で、靴紐は着脱しやすいよう脱げない程度に結んで、履くときには爪先をトントンしていました。
縁あってシューフィッターの勉強をすることになった私は、とても幸運でした。
靴とは、適切に使えば、足を保護し、歩く機能を補助し、ファッションとして私たちを幸せにする、優れた履き物であると知ったのです。
私たちは、畳の国の人です。家では素足でくつろげる幸せを知っています。
しかも、靴という優れた道具も身近にあるのです。
先輩や仲間のシューフィッターのたゆまぬ努力のお陰で、靴を靴として適切に使う人々は増えましたが、まだまだ靴を草履として使っている人がほとんどです。
これからも、一人でも多くの人に、靴の事や、素足になれる幸せを伝えていきたいと思います。
上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
永田 聖子