みなさん、こんにちは。
本日は「エイプリルフール」、嘘を楽しむ日ですね。
とは言え、中途半端な嘘は、時には罪なもの。逆に、誰にでもわかるような、笑えるような大袈裟な嘘は楽しいものです。
さて、靴選び、特に靴のスタイルやデザイン選びにおいても、中途半端は罪作りです。
靴のスタイルとは、パンプス、スリップ・オンなどの様式です。
デザインとは、爪先の形や素材などで、装飾上の趣向です。
靴のスタイルやデザインは、それぞれの使い道に合わせて発展してきたので狙いがあります。それに反して無理をして着けるのは怪我のもとです。
おしゃれの為に、狙いと異なったスタイルやデザインを応用するのなら、その特徴を良く理解し、上手にコントロールして、安全に使いましょう。
例えば、「素足とおなじ靴」なんてありません。
靴を着けたらもう、素足ではないからです。
「歩きやすいけれど、着脱が面倒」という靴はよくあります。
素足で外を歩くと足が傷ついてしまうリスクがあります。足を守りつつ動きやすい利点を得る代わりに、着脱のひと手間をかけて、素足のまま外を歩く簡単さを手放すのです。
「着脱が簡単で、歩きやすい」
それは、ある程度は実現できますが、長距離や長期間にわたって使うと、靴による不都合が現れるかもしれません。
特にパンプスは、履き口が大きくて、足の前半分の、柔軟で変化しやすい足先部分に靴を着けるので、着脱は簡単だけど窮屈だったり、脱げやすくなったりします。
靴を体幹に繋ぐのは、靴の後ろ半分と足首周りです。硬い踵を靴の中に滑り込ませるには、靴の入り口を大きくする必要があります。靴と足首周りが離れてしまうので、着脱は簡単です。けれど、体幹に靴が上手く繋がりません。
何かの目的で、靴が必要になった時、先ずはどんな時に、何のために使うのかを考えて、適切なスタイルを選ぶことが大切です。
逆に、素敵なデザインの靴が手に入った時は、その靴に合わせて楽しむものと心得てください。
中途半端に妥協するのは罪作りです。
「靴が足に合わない」というお悩みは溢れていますが、そもそも、左右対称に作る工業製品である靴に、左右非対称な人間の、一人一人違う足が合うはずもありません。
その上、用途の違う使い方をするなら尚更です。
最後に、靴は、少しでも体に馴染みやすいよう工夫が凝らされています。靴を自分が履きやすいように「育てる」努力も惜しまないでください。
ところで、みなさんは、何か楽しい嘘をつきましたか?
普段ならいけないことでも、大っぴらに許されると、かえって戸惑ってしまいますね。
私は今のところ、考え中です。
上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
永田 聖子