2022年03月02日

悪魔のトリセツ No.136 第5趾を守るために

みなさん、こんにちは。
パンプスを履いて痛みを感じる足の部分は色々ですが、中でも特に第5趾、つまり、こゆびのトラブルは多いと思います。
足の一番外側に付いていて、パンプスの中でおやゆびが靴先に突き当たってしまうのを止めるための、犠牲にもなっています。
だから、パンプスを着けないときにこそ、ダメージを回復させておくべきです。


パンプスやハイヒールは、痛い思いをしても着けたくなります。いつまでも履いていたくなります。まるで、魔法がかかっているようです。
けれど、どうか、そこをこらえて!
パンプスを履く必要の無いときは紐靴や鼻緒の履き物で、趾の負担を出来るだけ減らしましょう。
袋状の靴下は、靴を履くときの補正下着で、趾をまとめてアウトラインを整える役目もしています。
パンプスから紐靴に履き替える時はストッキングも五本ゆびソックスに履き替えるのが望ましいのですが、たいていパンティスタイルなので、履き替えに手間なのが悩ましいところですが、ショートストッキングやガータースタイルが便利なので、もっと活用されることを期待しています。

みなさんの、それぞれの環境に合わせて、できるだけ趾の負担を少なくできる方法が見つかることを祈っています。


上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ ・ヨガインストラクター
   永田 聖子
posted by kemix4 at 16:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月05日

お勧めの一冊・・・「歩き方の教科書」

いまさら「歩き方」についてですか?と思われる方が多いかもしれませんが、ページをめくるほど『腑に落ちる』ところが多いというのが実感です。 この書籍「教科書」というタイトルがおもしろいですね・・・おそらく多くの方が今まで歩き方について教わったことがないのでは。

初めのページに「自分では普通だと思っていた歩き方が体を痛める原因になっていた!」と記されています。 小生は靴業に関わってから50年余りも経ちますが、歩き方について、この「教科書」から非常に多くのことを教わった。 
書籍名はずばり『歩き方の教科書(朝日新聞出版)』です。 
IMG_2067  本.JPG
 
「教科書」には、問題となるような歩き方を指摘しています。
かかとを地面に強く打ちつける・ 膝を伸ばす・腕を体の前で交差させて振る・大股で歩く・つま先で蹴る・ひざが内側に入る・うつむいて歩く・一直線上を歩く・内股で歩く、などを上げています。
最近ウォーキングをする人が増えていますが、上記のような歩きを頻繁にみるようです。 自分の歩き方を自分で気がつくことは不可能と言われていますが、この「教科書」から気づきを得てもいいのではないでしょうか。 よく他人から歩き方を指摘されるといい気持ちはしないと、しかし教科書であればすぐ納得です。

さらに「教科書」には、筋力を使った負担の大きい歩き、筋力に頼らない合理的な歩きについて解説、とても参考になります。 「足首から体を前に倒しながら足を前に踏み出し前進します。このときの前に倒れ込む力が重力です」とあります。
毎日忙しい中で、『重力を忘れて歩いている人』が意外に多いのではないでしょうか?

最近若者を中心に姿勢の悪さが指摘され、何となく歩き方がひ弱であると語る人は多くなっています。 その改善に靴選びやフィッテングなどがありますが、それより以前にこの教科書の通り基本的な立ち方歩き方が先のような気がします。

高齢者の方も歩き方に教科書はいらないと言わずページをめくって見てください。

シューフィッター 大木金次

 




この頃ウォーキングをする人が多くなってますが、
posted by シューフィッター at 00:00| Comment(0) | 足と靴の環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月09日

足のトラブル解消の方法

ほぼ毎日のように、足のトラブルの解消法を考えているように思います。
お客様が、抱えている「痛み」を取り除くためにどんな事をされているでしょうか。
靴屋さんを探して、靴を購入してみると、少し改善されることがあります。
良くなったり、また悪くなったりと繰り返し、痛みがやってくることもあります。
解決しない悩みを誤魔化しつつ過ごしている方も多いようです。
残念なことに、痛みが消えると足には良くないことをしてしまう場合も多いのです。
お客様のMさんは、治療も続けておられますが、家の中で痛みが増してくるようになりました。
そこで、お家でも靴を履くことにしました。
こちらから提案してみました。
一度、試すとびっくりするぐらい快適だったそうです。
お家での靴生活を続けておられます。
2足目になりました。
スクリーンショット 2022-03-09 22.28.32.pngスクリーンショット 2022-03-09 22.30.01.png

日本の文化は靴を脱ぎますが、靴を履いて生活している国が多くあります。
気候や文化の違いで、生活様式は違いますが、超高齢社会の日本では、足の寿命も伸ばさなくてはいけません。
工夫が必要ですね。

もう一つは、脚の長さが違う方が靴底で調整している場合です。
これは、靴屋さんでしてもらうので、自分ではできません。
してもらえる靴屋さんを探す、根気よく探すことが大切です。
脚差も様々です。
先日のSさんは4cmほどの差を必要としていました。
何度も投稿していますが、靴底の中に穴を空けて靴を軽くします。
IMG_6892.JPG
脚の差のために靴底の高さを変えて、歩きやすいようにするのですが、分厚くなった分、重くなります。
左右差は長さだけでなく重さも変わるのです。
当たり前の事ですが、左右同じ重さに近づけたいと努力します。
脚に差がある方は、そういう加工をどこでしてもらうかを考えてみてください。
遠方にしかない場合もあります。
でも、諦めないで探してください。
脚の長さが違う場合も若い時は感じなかった足のトラブル、膝・腰のトラブルが起こってきます。
左右差があるので、片方への負担もかかっています。
今回のSさんは、以前の靴よりも軽くなった気がするとの感想でした。
靴屋とお客様の共同作業のような工夫と努力、お互いに褒め合いたいぐらいです。



高齢になると筋力低下も加速します。
歩くだけでなく、立つ、しゃがむ、曲げるなど、いろんな動きが必要な身体。
当たり前にできていた事ができなくなっていきます。
工夫して、補っていきましょう。

シューフィッター 池川成子






posted by k-burogu at 22:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする