2020年12月25日

高齢者の靴

先日、以前にも何度かこのブログでご紹介した足育研究会主催の「足ラブサロン」にパネラーとして参加してきました。
お題は「高齢者の足と靴の問題を考える」で、僕は多くの足靴専門家パネラーの中、百貨店の靴売り場に来店する高齢者、という視点での参加になりました。今回は池川シューフィッターに続いて高齢者の足と靴について触れたいと思います。

足育研究会 足ラブサロン
https://www.sokuiku.jp/ashilove-salon.html

高齢者といっても一概にまとめてしまってはいけないです。
パネラーの一人、ネイチャーズウオーク(株)のドイツシューマイスターのリーヒェさんは「高齢者はアクティブシニアとフレイルシニアに大きく分けられる、これは年齢では切れない」とお話しいただいたのですが、まさにその通りだと思います。
踵から着地し親指で押しだして歩行できる間は「アクティブシニア」、それができなくなれば「フレイルシニア」と分類していました。すごくわかりやすい!80歳だから、60歳だからという区分けは論外ですね。

先日来店されたお客様はご自身で80歳、とおっしゃいましたが全くそうは見えない、歩き方もしっかりしていました。そして何より7pのヒールパンプスを履いて来店されたのです。実はこの時点でびっくりしました。予約の段階で80歳、と聞いていたのでウオーキングシューズかスニーカーで来られると思っていたのでなおさらです。
毎日ヒール靴で結構な距離を歩いているとの事。足を触らせてもらいましたが張りがあり筋肉がものすごくしっかりしているのです。この段階でこの方はヒールOKと実感しました。
結果的に5pヒールと6.5pヒールをそれぞれ1足お求めいただきましたが、年齢では全くない事がこの事例でもわかると思います。もちろんそうでない方もいらっしゃいますので必ず足の確認をしなくてはいけませんが、少なくとも年齢で区切ることはナンセンスだと思いました。

百貨店に来店され靴を買われる高齢者はいわゆる「アクティブシニア」に属するのでしょう、その方々は足に良いだけでなくデザインにもかなりこだわります。
残念ながら高齢者の靴、というと機能のみの話になるのですが、やはりこれからはデザイン、色にもこだわっていかなくてはいけない、と強く感じました。

今年1年このブログをお読みいただきありがとうございました。コロナ禍で大変な年でしたが、来年は終息し以前の生活を取り戻せるよう切に願います。また来年の皆様の健康とご活躍をお祈りいたします。
よいお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。

  上級シューフィッター&健康ウオーキング指導士   林 美樹
posted by ミッキー at 01:00| Comment(0) | 靴と足 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする