2017年04月01日

悪魔のトリセツ No.69 靴を履く時は逢魔が時。

パンプス、とくにハイヒールのパンプスは、「悪魔の靴」と呼ばれることがあります。外反母趾の原因のひとつとされています。

なぜ、パンプスを履くと外反母趾等のトラブルが起こるのでしょう?パンプスを履く環境にない人や男性にも、外反母趾になる人があります。

外反母趾とは、「母趾(ぼし=足の親指)」が外反(がいはん=身体の中心部から、向かって外側に反る)状態を示しています。

「足の親指が身体の外側に向かって反る」

だけです。

それは、さまざまな身体の不調の一因ともされていますが、実は身体の使いかたや生活習慣の結果として現れる、身体の変化の一つでもあります。原因よりも、結果として考えると、気がつくことがたくさんあります。

「外反母趾」という名前のために、これは足の親指のトラブルだと思われていますが、それだけではないようです。
母趾の外反が始まる前に、足の甲の骨「中足骨(ちゅうそくこつ)」が横に広がって、足の横のアーチが失われていることが多いのです。
その場合、特に、
第一中足骨=母趾と繋がっている甲の骨と、第二中足骨=足の人差し指に繋がっている甲の骨の先端の間が大きく広がるので、母趾の「付け根」が身体の中心部に向かって内側に押し出される事で、母趾の先は外側を向くのです。

どうして、外反母趾になると困るのでしょう?多くの人は、「履きたいデザインの靴が履けない」と言います。

そうなのです。靴を履くからこそのトラブルでもあります。

日本人が草履や下駄で生活していた頃には、「外反母趾」と言う言葉は果たして、あったのでしょうか?

ところで、人の身体は生まれてしばらく不完全で、少しずつ固まっていきます。元々備わった能力が、刺激を受けることで発達し、その生活習慣に応じた身体に育っていきます。ずっと昔、靴を履かずに暮らしていた期間が長く、裸足で動けるように産まれて来るのですが、靴を着けることでその環境は変わります。地面で足が傷ついて感染症などになってしまうリスクが無くなった代わりに、足の自由は奪われ、足趾(あしゆび)を動かせなくて、上手く筋肉を使えないリスクを招じてしまいました。
靴を履いて生活する国の人々は、そのリスクを回避する方法を見つけ出し、子や孫に伝えてきました。

日本では、戦後、一気に西洋の文化が押し寄せてきました。その時、靴という「ハード」は入ってきたのに対して、使いかたや、リスクを回避する方法などの「ソフト」は伝わりませんでした。
「靴を部屋の中で履いている文化」と、日本の「靴を部屋に入る前に脱ぐ文化」との違いが伝わらなかったことが、今も人々を悩ませているのです。

パンプスを常用するのは、危険なことですが、パンプス自体が危険な訳ではありません。紐をきちんと締めない運動靴や、着脱の簡単なスリップ・オン靴を長時間、又は長期に渡って常用することもまた、危険な事なのです。

安全だと思っていた、楽で履きやすいと思っていた靴こそ、悪魔になりうるのです。

今回のタイトルの「逢魔が時」とは、「大禍時」とも表記されます。黄昏時(薄暗くて相手がよく見えないことから「誰そ彼」とも書かれます)の、闇の魔物が起き出して来そうな一時です。靴を脱ぐ習慣に暮らす私たちにとって、靴を履くことはまだ、黄昏時のように、よく見えない、わからない事なのかもしれません。
この薄暗い黄昏時が、早く黎明(明け方)と変わるよう、祈って止みません。

さて、本日は4月1日。多くの団体では年度の初日です。
心機一転、これからの「悪魔のトリセツ」では、「悪魔の靴」と呼ばれるパンプスを安全に使う方法に加えて、安全と思われている靴が「悪魔」かもしれないこと、その「悪魔」と上手にお付き合いする方法をお伝えしようと思います。

上級シューフィッター 永田聖子

追伸
今回は連載第69回。音楽、特にロックが好きな私には、「69=ロック」と文字って見えてしまいました。年度がわりの初日とも重なり、私にとって特別な回で、新たな気持ちになりました。
音楽CDの隠しトラックみたいな追伸です。ここまで長文にお付き合い下さいまして、ありがとうございます。

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2017年04月05日

足にテーピングをする関取

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相撲を見ていて足のテーピングに気がつく人は。 「靴と健康」講座で上記の写真をご覧にいれ、「どうして関取は足にテーピングをするのか?」と尋ねても、「まったく気が付いていませんでした」と多くの方がこたえるからです。
答は「相手に勝ちたいからです」・・・そう話をすると大爆笑になる。 しかし何故か? 種明かしをしても意外と難しいようである。 テーピングをしている関取は意外に多いが、強い関取ほど巻いていないように見える?  巻けば滑ってしまうこともあり決して良いことばかりではない。 


下記のように片方の足(中足骨部)にテーピングをして、両足でつま先立ちしてみると巻いたほうの足に力が入りやすいことが明らかである。  そうすると靴ひもはこの位置(中足骨部)を締めることが大事なことになる(下記写真) 
当然靴ひもの通し方をかえることになるが、やってみると実に簡単。 ただ脱ぐときの靴ひものゆるめ方にコツがいる。 これも冷静に繰り返しやってみるとなれるものです。 冷静になるにはイスにかけじっくり靴ひもに手をやることです。  通常のような締め方、つまり一番手前(足関節部のところ)で結んだときより、その位置はきつくなりにくい。 一番手前は動脈を感じるところで、締め方がきついと痛みが出やすいところであるが、写真のように途中で結ぶと痛みがでにくい。

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歩行中、力の入りやすい部位はつま先だけといってもいい。 足の痛みの多くはつま先に集中するが、その一因は力が入りにくいことから始まることが多い。 それだけにつま先に力が入ることは重要になる。
ここで靴にひもが付いていることの重要性が理解できるが、購入時に甲回りがフィットすることが何といっても基本になります。 フィッティングをおろそかにしないよう願いたい。

相手に勝ちたいという思いが強くなると、関取はテープに手がいき足に巻きたくなるのです。  

シューフィッター【大木 金次】
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2017年04月10日

高齢者と子どもの足と靴

「少しづつ変化する足の形や異変は気づきにくい」

桜満開の日曜日、外出された方が多かったと思います。
毎年、桜が満開の頃には慌てて「上履き」を購入される方が来店されます。
どうしても足のこと、靴のことは最後になるようです。
さらに、外出の時の靴より、上履きは後回しになるようです。
通学シューズより上履きの事が後回しになったりします。
通勤シューズより、仕事履きの靴の事が軽視されます。
新学期ですので、子どもさんのいらっしゃるご家庭では確認してください。

「転けやすい」「捻挫しやすい」「ふらふらする」と話してくださるお客様、街を歩いていても見かけます。
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足の外側に胼胝ができ、外側に体重が掛かり、歩き方にも不自然さを感じます。
でも、ご本人はあまり感じておられません。
いつのまにか、こんな風になってしまったのです。
自分で感じないことには、改善することは難しいのです。
足の形、皮膚の状況、もう一度しっかり見ましょう!
「内反足」という言葉もあまり耳にしな方が殆どです。
足の変化に気づいたら、お医者様に行く事が、大切です。
自己判断は禁物です。
「外反母趾では、ないので・・・・」
ともよく言われますが、他にもたくさんの病気がありますので、受診しましょう。
そして、子どもの足は、見てあげましょう!
子どもは伝えてくれません。
高齢者も見てあげましょう。
見られる事を、嫌がる方も多いいですが、工夫して見てあげてください。

気持ち良い春は、足に合った靴を履いて外に出かけましょう!
今日は10キロ歩いてきました。
桜、満開を堪能して気持ち良いウォーキングでした。
帰ってから、足のチェックをします。
お風呂に入り、綺麗に洗って、マッサージも良いですね。
歩く→足を見る→洗う→お風呂でマッサージ
この繰り返しは、続けたいものです。
1キロしか歩けなくなっても、続けたいと思います。
「生涯自分の足で歩くために」できることをコツコツしましょう。

シューフッター 池川成子



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