2019年04月25日

はきもの資料館が面白い PART2

先月に引き続きはきもの資料館の話です。

・雪国の履物
 かんじきです。正確には輪かんじきです。名前はよく聞きますが、実物を見たのは初めて。雪中や凍った雪道を歩く時に埋まるのを少なくし、歩きやすくするために履くものです。実は鉄かんじきもあります。

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・日常生活の履物
 足袋です。確かにはきものですね。旅に履いたタビグツからタビの言葉が発生したとの事です。鎌倉時代に指股の分かれた革足袋に代わり紐で足首に結びとめる布足袋が履かれるようになり、さらにコハゼが作られコハゼ足袋ができました。基本的に冬の室内用で防寒対策です。

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・戦前の日本人は下駄、草履、洋靴(革靴)を履き分けていたそうです。仕事はスーツで革靴、改まった和服には草履、くつろいだときは下駄、ということらしいです。まさにこれははきものの基本です。つまりどのシチュエーションでも同じ靴ということはありえない。西欧では常識ですが日本ではまだまだ知られていないと思っていました。しかしなんと今よりも革靴が履かれていなかった戦前にはすでにそのように履き分けていたのです、日本人は!
日本人ははきものをよく知らない、という人がいますがそれは違いますね、もしかしたら世界でもはきものをよく知っている方ではないでしょうか。強いて言えば革靴(洋靴)を知らないのです。

靴の作り方や作る工程、また用具・工具も展示していました。ハンドソーンの靴を勉強した僕としては懐かしい道具でいっぱいでした。今はこの道具を使って靴を作っている職人は皆無かもしれませんね。

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現代の靴の展示もあります。何十年も前の靴ですが今でもこのデザインの靴はあります、ということは靴のデザインとしてはすでに出尽くしたのではないか、ということが考えられます。今後は今までのデザインをどうやってリバイバルするか、または組み合わせていくかということが重要になるでしょう。

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外国の靴の展示もあることに驚きました。

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先月も書きましたがこの展示物、収蔵品は日本の宝、いや世界の宝です。何とか単独でなくてもよいので残していくことはできないでしょうか。このブログを読んでいる靴に関心がある方はぜひ一度訪ねてみて下さい。開館日は現在金曜日、土曜日、日曜日の10時から17時です。


※先日TV東京「未来世紀ジパング」で放送されたNYの足病医とコラボして開発した、痛くなりにくいハイヒール「ドクターミカエイチニューヨーク」ですが、放送後大変な反響であっという間に売り切れてしまいました。
現在は足入れをしていただいたあと3か月後のお渡しでの受注しかお受けできません。受注はそごう横浜店、西武池袋本店、西武渋谷店のみ行っております。またオンラインストア「eデパート」も完売で再開まで少しお時間がかかると思います(夏以降になりそうです)
職人の手作りの靴のためご理解をいただきたいと思います。
また5月18日(土)のTV東京「アド街ック天国」に僕が少しだけ(たぶん1分です)出演する予定です(^^ゞお時間があればご覧下さい。


   上級シューフィッター&健康ウオーキング指導士  林 美樹
posted by ミッキー at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月20日

フットケアと靴 No:8

やっと東北の方で桜が開花しはじめてますね。
来月は元号も「令和」になり、新しい時代の幕開けが近づいてきています。

今回は足の冷えと靴の関係についてお話しします。

春になって暖かくなっても、フットケアを受ける方の中には足が冷たい方がいらっしゃいます。そういった方はタコや魚の目などの足のトラブルを抱えている方が多いことを感じます。昨日も病院でフットケアを受ける方の中にとても冷たい足の方がいらっしました。靴はコンフォート系の足に負担のない靴ですが、足がとても細いことがちょっと気になりました。

足にはいろんな細かい筋肉が有ります。足は第二の心臓と言われるように、心臓から動脈を通じて体に流れた血液を静脈を通じて戻す時のポンプの役割をしています。靴の中で足が動きすぎて安定しなかったり、逆に窮屈すぎて動きが悪かったりすると、うまくこのポンプの作用ができにくくなります。そうなると血流も良くなくなり、足の冷えの原因にもなります。

フットケアではタコや魚の目のケアはもちろん、足の冷えに対してもクリームケアの時に足をよく触ってあげることや、足底の部分にサランラップの芯をおいて転がして、足裏をマッサージしてあげることで、血流が良くなることを指導をします。

でも「靴がもともと足にあってなかったら?」

。。。これはフットケアでいくら指導してもなかなか改善にはなりません。それ程「足に合った靴を履く」というのはとても大切な事です。

これから春夏に向けて新しく靴を選ぶ方もいらっしゃると思いますが、自分の足にあった靴で楽しいゴールデンウィークをお過ごしください。

上級シューフィッター & フースフレーゲリン 藤井 恵
posted by ベーター at 00:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

Leather Reveal No.16 smell scent stink

 こんにちは。毎月15日は、永田聖子の連載「Leather Reveal」です。  
 私はレザーソムリエですが、実は、まだまだ知らないこと、わからないことばかりです。
 このブログを通して革=「Leather 」の魅力を明らかに=「Reveal 」しながら、知識を深めて行こうと思います。  

 さて、今回の3つの英単語のタイトルは、「におい」を表します。
 smell =匂い 
 scent =香り 
 stink =臭い  
という感じでしょうか。  
 他にもたくさんの言葉があるようです。それぞれ、ニュアンスが異なり、使い分けられています。    
 
 ところで、タンニン鞣しのヌメ革は、独特の良い香りがします。 その匂いに包まれたお店に入ると、幸せな気持ちがします。 
 鞣し材に使われるという、ミモザなどの植物由来のものなのでしょうか、芳ばしいような香りと、仄かに酸っぱいような爽やかな香りもします。   
 
 クロム鞣しの革には、私はあまり匂いを感じません。合成皮革ほどではないですが、使われているゴム底の匂いなどを少し感じます。  

 毛皮付きの革は、鞣す時の洗いが不十分なのか、生臭いものや、薬品の臭いが残っているものがあります。 

 最近の合成皮革は、とても良く出来ていて、一見、本革と区別が付きません。それで、ちょっと匂いを嗅いでみたりします。  
 合成皮革は、ビニールのような匂いがあります。  
(靴には「家庭用品品質表示法」に基づいて、合成皮革製品には、手入れの方法や生産者が表示されています。タグなどに表示されているのでわかります。サンダルなど、「アッパー」と呼ばれる、足を覆う部分が紐状のものや、内張りや中敷きには表示義務はありません。) 

 ところで、前回の革と合成皮革の違いについて、通気性を挙げましたが、靴という製品になったとき、それらの通気性が逆転することがあると、コメントを頂いた方に教わりました。  なるほど、天然皮革を靴にすると、内張りを張り合わせるのに使う糊や、爪先に入れる先芯で、通気性が落ちてしまいます。
 日常使いの靴のほとんどは、ゴム系の底で、通気は遮断されています。
 ブーツや紐靴など、履き口の閉じた靴では尚更です。  

 パンプスには「ふいご現象」という作用があります。
 歩くとき、靴が屈曲して、靴の中の換気が行われる作用です。 
 しかし、パンプスを着ける時は、ナイロンの靴下を着ける事が多く、靴の中で靴下がツルツル滑るのを身体が感じて、いつもより余計に汗を分泌します。 
 汗=水分は、微生物の大好物。靴の中が臭うのは、微生物の代謝物だそうです。  
 履き口の小さい靴も、パンプスも、「臭う」環境が揃っています。靴を履いたら、2日は休めると長持ちすると言われますが、その間に湿気を飛ばして微生物の繁殖を防ぎましょう。  
 少し話の筋が逸れました。 
 いよいよ、初夏を迎えます。革のお店に入って、革の爽やかな香りを胸一杯、楽しんでみようと思います。    

 平成最後のブログをお読み下さってありがとうございました。  
 「令和」になっても、よろしくお願い申し上げます。    

 上級シューフィッター・ウォーキングマスター・レザーソムリエ        永田聖子 
posted by kemix4 at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする